余命 24時間 44 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

パトカーの追跡が途切れた瞬間、
バスは 回送 の表示を 大学病院行き に変えた。


これは回送の表示だけを目印にしているパトカーを撹乱させる目的だ。

そこからは目立たないように平然と走るよう命じる。

しばらく穏やかに走っていたところに、犯人を激情させる出来事が起きた。



≪テレテレテレン
     テレテレテレン
       テレテレテレン♪≫

(何の音だろ、聞いたことあるぞ。)

「あん?後からだな。」

(おい、俺のケータイだ!
    うわわわ、なんでだよ。)

基盤が乾いて勝手に電源が入ったようだ。
そこに電話がかかってきた。

「はい、荒俣です。」

『どうした?小声で。
     今日はなぜ休んだんだ?』

「今までケータイが壊れてまして、」

『公衆電話だってあるだろ?
   無断欠席だぞ。
   今から出勤するか?遅刻になるけど。』

「今はだめです。
    いや今日はだめです。

『え?何をしてんの?』

「何にもできないんです。
   今、バスジャックの人質になってるんですよ。」



「あれ?寺の酔っぱらい がいた。」
犯人


「み、み、見つかった!
    課長、恨みます。」

「はい、残念。
    課長さんのおかげで人質が増えた。」
犯人