42 オッサンロボ | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

冷蔵庫が少し開く。

様子を見ながら女子二人が出てきた。

立ち上がって冷凍庫を覗くギャル。

「オッサマが居ない。
まさか」

「連れていかれたの?」
バイト

「俺は、ここだ。」
段ボールを被ったまま立ち上がった。

「オッサマ?」
「お客さん?」

すると、頭に段ボール箱、腰に引っ掛かった段ボール箱、足にも段ボール箱。

冷蔵庫のステンレスに写った俺。
お遊戯会のロボットだな。

ズボズボと段ボールを脱いだ。
「みんな無事で良かった。」

「はい、危なかたねー。」バイト


「お姉さんありがとう。」ギャル


「いいよ、いいよ、でも、これから、どうするかもね?」バイト

「店には入れないか?」
バイトにたずねた。

「お店、中、バラバラ。
お客さんとダンナさんと奥さん、連れてかれた。私だけ、ここ逃げた。」
泣きそうなバイト

「そうか。あのオヤジさんまで。」

「二階あるよ。私の部屋、二階行きましょ。」

「そうしましょ。」
ギャルはラジカセを持った。

「君、住み込みなんだね。
おじゃましよう。」