未来少年コフィ 35 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

「やだわ。あんた泣いてるの?」
おばさん

「キミは…よく出来ている。
どこ製だい?」
直志さんはコフィの腕をさする。

「直志、迷惑だよ。」
おばさん

「もしかして分かりました。」
バレてる。

「ええ分かります。
抱えられたときに背中に伝わったサーボの振動。
直立でふらつかずに歩行。
あの暗闇での救出作業。

キミは完璧なアンドロイドだ。」
直志さんはあの時に気付いていた。

「またロボットの話かい?
失礼にもほどがあるよ。
直志、謝りなさい。」
おばさんが怒ってる。

「ちょっと二人にしてやって下さい。
ほら、直志さん。
元気になってますよね。」
おばさんを廊下に連れ出す。


おばさんと待合室に座った。
「あの子ね。
よくいう、オタクなんです。

ロボットを作る
なんて言い出して大学を出たのはいいが、人間関係が下手でね。
会社勤めは長続きせずに引きこもりがちで。

あの日も一日中パソコンと向かい合ってました。

詳しくは分かりませんが、ネットで知り合った友達とロボットの共同開発をしていたらしく、その技術を独り占めされた
と。
人間不信から自暴自棄になってました。

家の中で大暴れしまして、父親が一喝したところ、飛び出してしまって。」
おばさんの腕にあざを見つけた。

「そうですか。
もう大丈夫ですよ。
病室に戻ってみて下さい」
アイツはその道のプロだからね。


おばさんは病室に戻って扉を開けた。

直志さんはコフィの肩を借りて立っていた。

「あら直志。トイレなら私が」
おばさんが肩を貸す

「トイレじゃないよ。
早く退院して、ロボットを作るんだよ。」
直志さんは生き生きしていた。


おばさんが一番驚いていた。