すぐに退院の手続きをした。
午後には父親が迎えに来るという。
コフィと直志さんは楽しそうに会話をしている。
みんなで近くのレストランに行きランチをいただいた。
コフィに頼まない訳にはいかず、ミニラーメンを注文した。
店員から隠れて俺が食ってどんぶりをコフィに戻した。
午後になって、病院の玄関に父親が迎えに来た。
車から降りたお父さんはこちらに深く頭を下げた。
「直志、乗れ」
「親父。ごめん。」
「あぁ。お前も大変だったな。
でも、あれは、親不孝だぞ。」
「うん。
俺、この人たちに逢えて良かった。
内藤さんとコフィ君だよ。
生きる希望をもらったんだ。
また1からロボットを造りたい。
そして、あんな友達を見返してやるんだ。」
直志さんは拳を握りしめる。
「あなた、またロボットなんて」
おばさん
「私たちも応援させて下さい。」
俺とコフィで頭を下げる。
「直志。」
「はい。」
「過去のうじうじしたお前は死んだな。
今日からは人の為に頑張れよ。」
お父さんは新聞の切り抜きを渡した。
「これは?」
受け取った直志さん
「お前ならチョチョイのチョイだろ?」
お父さんが肩を叩く
「うん。やってみるよ!
目標ができたよ、コフィ君」
新聞を見せてくれた。
「すごいじゃないですか。
直志さん頑張って。」
一大プロジェクトだった。
「応援します。」
コフィ
「ありがとう。見ていてください」
直志さんは握手して車に乗った。
車は病院を出て行った。