警察官が来て発見時の状況を聞かれた。
いろいろしつこく聞かれた。
たまたま落ちる瞬間を見たのか?
運転していてたまたま後ろを振り返ったのか?
車に驚いて落ちたのではないか?
なぜ子供に助けに行かせたのか?
子供だけでどうやって引き上げたのか?
「いやそれはそのー。」
コレはアンドロイドですごいパワーを持っていて
なんて言えない。
とにかく現場検証が終わった。
靴と遺書らしき手紙を持っていった。
縁石の新しい傷を見て、俺の車も調べられた。
俺が轢いてしまって、自殺に見せかけた。
子供の服を濡らして助け出したことにした。
なんて考えてるかもしれない。
「マサル。
ワタクシが録画しているVTRを映写しましょうか?」
「いや。いいよ。」
ややこしくなるだけだ。