家に着いた。
とにかく疲れた。
ピットケースの周りを拭いて家の庭に置いた。
草だらけの庭に不釣り合いなシルバーの未来的な箱。
ますますこのボロ家を引き立たせる。
家に入ると
コフィは節電モード。
動きを少なくして電力を温存する。
子供らしくテレビの前に座っている。
もう早朝のニュース番組が始まっていた。
俺は、風呂に浸かって考えた。
昨日の映画は、現在から過去にタイムスリップしていたが
コフィは未来から来たのでは…
そう2025年から。
…ハハハ。
鏡の俺と目が合った。
なんてな。
かなり疲れてるな。
いや。
でもあの技術力は本当に凄いんだ。
そうだ。
コフィに未来のことを聞いてみるか。
風呂から上がってコフィを探した。
「なぁコフィ」
頭を拭きながらテレビの前へ
すると
「ぅわはぅっっ!」
かなりビビった。
座っている子供の背中の
頭が無い。
「メンテナンスしてました。
砂が入っていて」
コフィは後ろ向きのまま両手で頭を掲げる。
頭だけこちらを向いて話す。
ホラー映画かよ。