おじ少 96 懐かしい昨日 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

「大丈夫ですかっ!
先生呼びましょうか?」

誰かが俺の背中を叩く

「…え?…はぁ。
あっ。大丈夫です。」
意識が戻ってきた。

アスファルトに伏せていたんだ

腹の下に『急』の文字がある。
何だろう?

《ヒヤァホオ、ヒヤァホオ》

救急車のサイレン。

「…?
…はっ。ヤバい」
俺はすぐ、そこを離れた。

《ヒヤァホオ、ヒッ》
あの場所へ救急車が勢いよく突っ込んできた。
さっきの『急』は救急車専用の文字だった。

救急入口でナースが待ち構える。

「患者は胸部圧迫でしたね」
ナースの一人

「それが…」
ハッチから降りてきた救急隊員。

「どうしたの?
早く降ろして下さい」
ナース

「患者さんが消えたんです。」
隊員

「消えたって、どういうこと?」
ナースが救急車を覗く。

「こつ然と酸素ボンベごと…」
隊員

「あなた、疲れがたまっているのね。
ほら…私にははっきり見えますわ。」
ナース

「えっ…確かにさっきは」
隊員

間一髪
ボンベを抱えて救急車に飛び込んだんだ。

どうやら時間ピッタリに戻れたらしい。



ストレッチャーを押す隊員は、まだ納得いかない顔だ。





ここに検査入院することになった。