《ギィィァァァ》
5速マニュアルのハイトップで、エンジン全開。
所詮軽トラだ。
ラジオが聞こえないくらいのエンジン音だが、時速110キロ。
トレーラーも一番星号も飛ばしているようだ。
一向に姿が見えない。
無線を取る猛
「こちら、レッドベレー運送、○○○○○○無線バンド
どうぞぅ」
「猛か、こちら桜花丸。」
「おーかまる!
頼みを聞いてくれ。
現在、北信道の上り、稲田サービスエリアを出たあたりだが、この前方に自衛隊のトレーラーがいる。
頭を抑えてくれないか?」猛
「頼みを聞くとも言わねーうちに、ベラベラと話されちゃ聞かねぇ訳にいくめぇ。
わかった。協力する。」桜花丸
「ありがとう。」猛
「桜花丸より、春日船団へ。
北信道の…
……あかつきには、猛が、ごちそうするそうだ。」
桜花丸が連絡を取ってくれている
「あー。こちら嫁来い丸
トレーラー発見、前に出る。」
「嫁来い丸。
まだ独身か?」桜花丸
「うるせーやい。
猛、すき焼き連れてけよ。」嫁来
「もちろん、すき焼きでも牛丼でも」猛
「安く済まそうとしてない?」嫁来