垣谷美雨(かきやみう)さんの「子育てはもう卒業します」を読了いたしました。スッゴク良かった~。

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前回に引き続き、今回もこの本について書いてみようと思います。✨
著者の垣谷美雨さんは1959年(昭和34年)生まれの現67才で、明治大学文学部卒。大学卒業後はソフトウェア会社に勤務していた経歴がおありです。
4年制大学をストレートで卒業したとして、彼女の就職活動期はだいたい1980〜1981年ごろ。まさに、女性の働き方や生き方が大きく変わり始める少し前の時代です。
その頃の「女性の生き方」を今の年代別に紐解いてみると……。
今の80代前後の女性は、高度経済成長期に結婚・出産した世代。「夫は外で働き、妻は家庭を守る」という、『サザエさん』のフネさんに象徴されるような、専業主婦モデルがまさにど真ん中だった世代です。
70代前後でも、結婚を機に退職する「寿退社」が、まだ一般的。ただし、子育てが一段落すると、再び働きに出る女性も増えていきます。
その受け皿になったのが、正社員というより「パート」という働き方でした。
60代後半の女性は、男女雇用機会均等法の前後をまたいだ世代。専業主婦もまだ多かった一方で、「結婚・出産でいったん退職し、子育てが一段落したらパートで復帰」という生き方が、さらに一般的になっていきました。
だから垣谷さんの『子育てはもう卒業します』の中でも、
子育てが一段落したあと、パートでの再就職先を必死に探す専業主婦たちの姿が描かれています。
50代以下になると、結婚や出産後も働き続ける女性が徐々に増え、夫婦共働きが、より一般的になっていきます。
そして現在。
IBJが2024年に、婚活中の独身男女を対象に行った調査では、男性の51.9%が、「夫婦ともにフルタイムで働く」という結婚後の働き方を、理想と回答しています。
一方で、
「夫がフルタイムで働き、妻は専業主婦」という形を理想とする人は、今ではごく少数派(約2%)になっています。
(⊙⊙)!!
ほんの数十年の間に、
「結婚したら家庭に入る女性」から、
「結婚しても働き続ける女性」へ。
時代の変遷とともに、
女性に求められる生き方も、
本当に大きく変わってきました。
垣屋さんが就活をしていた頃は、
①~4年生大学より、短大の女の子の方が就職率が高かった時代~
本書p92引用
淳子は水を一口飲んで続けた。
「世の中のおじさんたちは短大の子が好きなんだと思う。つまり、受験勉強してちょっとでも偏差値の高い大学に行こうとするような、野心があったり努力したりする女子が大嫌いなんだよ」
②~一人暮らしの女の子はダメで、実家の女の子が就職に有利だった時代~
P89本書引用
「アパート暮らしだと親の目が行き届かないでしょう。だから乱れた生活してると思われているらしい」と淳子。中略
今ならびっくりするようなお話ですが、1970年代後半〜1980年代前半ごろには、女性の採用をめぐって、こうした価値観や慣行がまだ珍しくなかったようです。
よって、垣谷美雨さんの小説に「専業主婦」「短大卒が有利」「自宅通勤」「結婚退職」「再就職はパート」が何度も出てくるのは、かなりその時代の空気そのものが描かれていると思われます。
新入社員の女性を、仕事の担い手というより“いずれ結婚して辞める人”として見るような時代が、本当にあったんですね。💦
1994年に発表された、大黒摩季さんの歌う「夏が来る」という歌詞のなかにも、

という、心に刺さりまくるフレーズがあるけれど…。
自分の足で立とうともがきながらも、結婚相手としては「強すぎる」「可愛げがない」と見られてしまうこともあった……。
つまりこれは、今50代半ばの女性たちが20代の頃に、仕事や結婚、自分自身の生き方の間で、揺れていた時代の空気を映した歌でもあったんですね。
そして今や、夫婦ともにフルタイムで働くことを理想とする男性が最多となりました。今の婚活では“結婚後も妻にしっかり働いてほしい”と考える男性が主流になってきた、ということですよね。
……いやはや、
本当に凄い時代の変化です。
ほんの数十年の間に、女性に求められる生き方は、こんなにも大きく変わってきたんですね。
今や、仕事も家事も育児も完璧にこなす「スーパーウーマン」がもてはやされる時代だけれど、AIが家事や仕事の一部を担う時代もきっとやってくるはず。
そうしたら、“何でも一人でこなすスーパーウーマン”であることすら、求められなくなるのかもしれません。
これからの未来は、どんな女性が"素敵"とされる時代になるのかしらね。✨
…ちょっと、楽しみですね。
