上司の命令には絶対服従だったビッグモーターは、完全なる体育会系気質だったようです。(上記記事より抜粋)
P199本書要約
この言葉ほど、年功序列制度と実力主義の違いを明確に浮かび上がらせるものはない。実力主義・ 年俸制の会社で最も要求される人間は自分で方向を決め自分で伸びていく人材だ。そういった人間が増えれば、結果的に組織のパフォーマンスも伸びていく。
ちなみに年功序列制の会社の上司なら「 我が社が必要とするのは自分を殺して会社のために滅私奉公してくれる人間。だからつべこべ言わずに黙って働け」ということだろう。
城氏は「転職によって成功する人は1割程度」と述べています。明確に「自分は~をやりたい」という動機のある人間なら転職もうまくいくが、「もっと面白い仕事がしたい」「社風が古い」程度の漠然とした理由では、日本企業は多かれ少なかれ年功序列的色合いを持っているため不満の解決にはならないと言っています。
40代前半で昇給が完全にストップし「自分は一生平社員で終わり、お給料も上がらない」と気がつく頃には、転職はもう遅い可能性が高く、「誰もが若い時分にはきっと抱いていたであろう自己実現の夢は綺麗さっぱり消えてなくなり、後は疲れ切ったまま 日々の糧を得るために会社にしがみつく毎日が待っている(p217引用)」と指摘しています。
ええ、ええ。その通りです。
自分の可能性や方向性を切り開いていく大きな意思や力を失った40代後半社員の私は、小さな目的(着物が着れて嬉しい、着物を通して喜んで貰えて嬉しい・収入の糧を得る)に気持ちを全集中させて、「何のために働くのか」という問いの答えとしています。
年功序列社会で生き抜いていくためには「主体性のなさ」が大事にされるという、日本社会の本質をつく一冊でありました。