少子化ジャーナリストの白河桃子さんの著書から考えます。

 

「日本女性のオーバースペック現象」

P23引用

どんどん多数派になっていく30代後半の独身女性は、周りを見回すと「三高女」ばかり。高学歴、高収入、高身長・・とは限らないけれど、高ルックスとか、すごく ファッションセンスがいいとか、性格も頼りがいがあるとか、仕事 だけじゃなく 料理もプロ並みにできるとかとにかく3つ以上の「高」を持っている。点数をつければ80点以上の女。仕事面でもプライベートでも磨いて磨いてピカピカの女が多い。


著書の白河氏は「磨いて磨いてピカピカすぎる女性は実はモテない」と鋭い指摘をしています。80点以上の男性が選ぶのは80点の女性ではなく、75点くらいの女性(自分を超えずにサポートしてくれるような女性)なのだとか。


これを白河氏は「いい女になればなるほど男性からは敬遠されてしまう。日本女性の進化に男性はついて来られなかった」と表現しています。女性の「モテとキャリアは両立しない」というのです。


この本が書かれたのは 2008年なので今から15年前です。 その時白河氏は日本のサラリーマン家庭における本当の収入格差は「妻がどれだけ稼ぐか」で決まり、現代の若者はそれに気づき始めていると綴りました。


その後も「専業主婦家庭」は減り続け、今や「共働き」が スタンダードな時代となりました。女子大生たちは結婚後も働くことを意識し「資格」がとれる学部に人気が集まっています。


しかしながら、40代東大出身女子の進路を「AERA」が調査したところ、そのほとんどは専業主婦だったそうです。それも考えれば当然の話であり、東大女子の夫は東大卒が多く、官庁や大手企業に勤める夫らが転勤する時に、その妻たちは仕事を辞めてついていくそうです。

「 東大出身女性のほとんどは専業主婦」ポーン

高学歴女性ほど高学歴高収入の男性と結婚する確率が高まるため、専業主婦率も高まるということなのです。(夫の収入があるため無理をして働く必要がない)


アメブロのマネージャンルを読んでいると、沢山のワーママが登場します。最近目立つのはママご自身が「正社員」で子どもがいて、ご主人も高収入で都会のタワマンに住み、高額な住宅ローンを抱えながらも、ご自身の趣味やお洒落を楽しみ、子供の中学受験に奔走するママたちです。

昔は正社員でがっつりと稼ぎながら子供がいるワーママには、それを応援する祖父母が必須条件だったのに、彼女たちのブログには祖父母の手伝いが垣間見えません。


凄い時代になったと思います。15年前には「女性のモテとキャリアは両立しない」はずだったのに、キャリアウーマンでありながら、家庭も子供も全てを手に入れる女性たちの存在がチラホラと出現しているのです。

高収入の夫を支える専業主婦には満足せず、自らも正社員ママとして活躍し、凄い世帯年収を叩き出すスーパーママンたちの出現です。

そして何よりも驚くべきは、彼女たちは皆「楽しそうに自然体で両立をさせている」ということです。( 時々愚痴をこぼすという人間らしさも兼ね備えている)

私はこれからの時代は彼女たちのような「稼ぎ続ける覚悟とタフネスのある女がモテる」のかもしれないと思っています。振袖接客をしていて感じるのは、今の成人式世代の女子は真剣に「資格」取得に燃えているのです。

それにしても「家庭も仕事も子どもも」全てを手に入れている女性たちと、「アラフォー・独身・非正規雇用」の女性との対比は「二極化している」と言わざるを得ないとも思います。現在読んでいるのは「独身・非正規雇用」の女性を取材した本になります。家庭にも職場にも居場所のない女性たちの叫びや不安がルポされています。

実際、未婚女性正社員の女性の方が、非正規または無職の女性に比べ、婚姻率、及び出産率が高いことが明らかになっているそうです。(家計経済研究所のパネル調査より)

独身で非正社員女性にとっては、結婚というハードルはとても高いものであり、「結婚後も妻には働いてほしい」と考える男性の方が圧倒的に多い時代となっているようです。
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