天の配材か びびりが出たところへ隣の打席に医師が!!! (2022-10-07のブログ)
入院して放射線治療を開始するという決心はしたものの、その具体的な日程を決める日が近づくにしたがって言い知れぬ不安が頭をもたげてくる。
そんな時に、こっちが聞きもしないのに放射線治療経験者が“副作用が酷かった”などという話を持ってきたりする為に又またビビリ心が出て来ている。
その為に事前の医師との面談の中で何かホームランを打つことに支障のあることが出てきたら、今回も回避しようかなどと思うようになって、固いはずだった入院の決心が揺らぎ始めていた。
先の日曜日、入院するまでに残された元気寿命もあと半月ほどを残すだけどなっているので野暮用を片付けると激励に来てくれる人たちに会えるかも知れないと思ってメテオ・ドームに出かけた。
何度か若者達と打ち合いをしていたりしているうちに、隣の打席で打っているちょっと年配の青年が目についた。
右の腕力が強い為に打球が左へばかり行っていた。
それで、打席から出て来た時に目が合ったので、1000gの重たいバットがあるので、試しにソレで打ってみないかと勧めてみた。
素直にすぐ取りに行って打つと、ドンピシャで腕力にフィットしてセンター方向へいい打球が何本も飛んだ。
今後はその1000gバットで打って行くことを勧めているうちに、私の入院の話になり、“ホームランを打つのに支障があるようだと放射線治療を延期するつもりだ”と言った。
すると、“私は病院の医師をしていますが、骨に転移すると骨盤や膝付近の骨がもろくなって崩れることもあり、厄介なことになりますから今のうちに治療はされておかれた方がいいと思いますよ”と言われた。
“骨が崩れることがある”とは聞き捨てならん一大事だ。
即刻この医師の忠告を守って予定通りに放射線療法を受ける、新たな決心をしたのだった。
それにしても、固い決心に迷いが出たところへ医師の打者が隣に入ったというのは、これは偶然にしては出来過ぎている。
もはや、天の神様の極めて重たいご指示に違いないと思った。
(メテオドームより投稿)
そしてこの強打者の医師の忠告を受けて直ちに放射線治療の為の入院をして、下半身の神経痛の為に地獄を味わいながらも三か月をかけて前立腺ガンの完解を勝ち取り、復活への道を歩いて来ている。
先日ホームラン大会の準備を終えて一服していたら、なんと9か月ぶりかで、放射線治療を逃げようとしていた私に治療を決断させて下さった医師の方がやって来られた。
“私を覚えておられますか”と言われたので、“もちろんです、貴方の忠告を受けてすぐ入院治療に入りました、そしてりがたく完解しました、ありがとうございました”と礼を言って、復活ぶりを打って見せてあげることになった。
最初のうちは中段へのライナーしか打てなかったが、体が温まってからは大きなホームランが一本と普通のホームランが一本の、二本のホームランを打てた。
打席を出ると笑顔で“治療を勧めてよかったです”喜んで下り、打球の強さも放射線治療以前の状態に戻りつつあることを認めてもらえた。
私も恩返しのホームランが打てたことで内心ホッとした。
あらためて “人と人のつながりのありがたさ” に感謝の念が湧いたのだった。