群青と真紅③【噴水の池の畔で】 | Yoっち☆楽しくグテを綴る♡

Yoっち☆楽しくグテを綴る♡

テテとグクの Me Myself写真集にインスピレーションを得て【群青と真紅】をブログ内で執筆中です️

あのね、私いつもスマホで記事を書いているんだけど
文字数の限度を超えたのか、【群青と真紅】の小説を下書き保存して再度開くと最後に書き込んだ文章が消えててねえーん
だからの終わり方が変なとこで切れたでしょ😭ごめんね〜💦💦💦
てことで、続きいきますね

前回までのお話はこちら👇



【アフタヌーンティー】

チョン伯爵はソーサーにティーカップを乗せると携帯用のポットから紅茶を注ぎ
それをキム公爵に差し上げた

「ありがとう」
キム公爵は注がれた紅茶を受け取るとすぐに口をつけた
その様子を見てからチョン伯爵は自分の分を注いで『頂きます』と礼を言って飲んだ

2口、3口紅茶を飲んだ後キム公爵が口を開いた
「あなたは大広間で、ご婦人方と社交はされないのですか?」
チョン伯爵は少し笑って
「キム公爵も私の所にこうして来られて大丈夫なのですか?」
と逆に質問で返事をした
キム公爵はニヤリと笑いティーカップをソーサーに置くと真顔で答えた
「私は社交界が好きではないのです。中でも貴婦人方が苦手です」

思わぬ答えにチョン伯爵は驚いた『この方は王族の一員である上に、社交界の頂点にもおられるお立場でありながら、初めて会った私に何を仰っているのか』

「王族でありながら何を言っているのかという顔つきですね」
キム公爵は少し眉間にシワを寄せると続けて言う
「今日の貴婦人方をあなたもご覧になったでしょう。皆が皆揃って流行りのドレスを身にまとう。それだけではない、全く体型に合わない着こなしをし、これもまた流行りだからと似合わぬ化粧をし、ジャコウ系の時代遅れの悪臭と化した香水をつけている」
キム公爵はティーカップに残っている紅茶を一気に飲み干すと続けた
「家柄、爵位をかさに中身のない話題ばかり、・・これはご婦人方だけではないが、とにかく私は美学を持たない形ばかりの人間が嫌いです」

チョン伯爵は目を見開いて聞いていたが思わず言葉を発した
「・・・いや、驚きました。」
貴族の中で、ましてや王族で、物静かな中にクールな眼差しを持っているというのに、これだけ思っていることを感情的に表現する方がいるなんて思いもよらなかった

それもキム公爵が口に出した事は貴族の悪口に他ならないではないか
チョン伯爵はなんだか面白く感じた上にキム公爵に親近感を覚えた
「キム公爵、私もあの方々の香水が苦手です。それにご婦人方の好奇の目に晒されるのも嫌いなのです」

「あなたも同罪だな。他人を悪く言うのはよくないからね」
キム公爵が少し戯けるように言うと二人は見合って笑った
「キム公爵、ありがとうございます。久々に笑いました」
そう言いながらなぜか寂しげに笑うチョン伯爵の瞳をキム公爵は心を探るように見つめた

見つめられてチョン伯爵は先程の国王拝謁の時にキム公爵に感じた「得体のしれない胸のざわつき」をまた感じた
そして思わずキム公爵から目を逸らした

しばらく静かな時が流れる____

陽が少し西に傾きかけて池のある場所は日陰に差し掛かる
風が吹くと噴水から流れ出る水をサラサラと揺らした

「クシュン・・」
ブラウス姿だったキム公爵がくしゃみをした
「どうぞこれを」
チョン伯爵が慌てて立ち上がり自分の上着を脱ぐとキム公爵の肩に掛けて差し上げた
「ありがとう。だけどあなたが風邪を引いてしまうな」
「私は大丈夫です」
「では、私の部屋に行こう」
「ご迷惑ではありませんか?」
「どのみちあなたに上着を返さなければならないし、この城内が静かになるまでは私の部屋で避難していた方が得策では?」
キム公爵はまたニヤリとしてチョン伯爵を見た

「ここは後で片付けを頼んでおくのでそのままで」
慌ててお茶のセットを片付けようとしたチョン伯爵を止めて、キム公爵はチョン伯爵を促して城へ向かった


※ 画像をお借りしました