トイレに行った彼

車の中に残った私


夕焼けと夜空が入り交じった空

幸せな時間からまたね!
って空が言っているみたいだった。

相模原付近のスタンド。

会社の人の実家が相模原。相模原ってもっと都会だと思っていた。

会社行ったら相模原の話しようっと!

車の外で
『中の窓は拭きますか?』
スタンドの店員さんに聞かれている彼

あっ…
ホントに帰り道なんだ

たった2日間だったけど、何だかとっても長い2日間だったなぁ…

次また
アエルノカナァ…
いつまた
アエルンダロゥ…

確かに付き合っていた。

そして
別れた。

でも再会した。

旅行にも出かけた。

でも、連絡が途絶える。

次の恋が…
いや

ちょっとした浮気心が動き始めると

必ず
彼から連絡来る。

私の心を察するのだろうか…

何かに守られているのか。
2人は離れちゃいけないよ!
とでも言われているかのように…


次の恋に進めない

忘れようと努力もした。

だけど
やっぱり
彼しか今はいない。


だからこの恋
大切にしたい。


『あ~やっぱり車の中は涼しいやぁ』

『まだ外はかなり暑いの?』

『蒸し暑いね』


ガソリン満タンの給油も終わり会計を済ませて、車は走りはじめた。

『ここから高速乗っちゃおうか?』

『うん!そうしようよ』

車は高速道路へと向かって走りはじめた。
帰り道

寄り道

結局…

帰り道にしてしまった。

『何か聞きたいCDある?』
そう言われて、車の後ろのシートに置いてあるCDのケースを自分の膝の上に置きCDを探していると…

『あっこれ』

知らない歌手のCDを指差した。

『朝行くときに聞いた徳永さんのカバーリングの曲の中で、いい曲だったから本物を聞きたくて買っちゃったんだぁ!』

『へぇ~』

どんな曲か興味津々だったけど、違うCDを指差した。『これは?』

と言いつつ、目はそのいい曲のCDの歌手の名前を必死に覚えた。

『ん…決まりそうもないから俺が選ぶ』

と言われて、別のCDを手渡された。

静かな曲が流れはじめた。
知ってる地名が沢山看板に書いてある。

『そろそろ車買い替えないとなぁ…軽自動車なのに、すでに10万キロ走ってるんだよね。』

『軽自動車で10万キロって大丈夫なの?大きい車の方が楽だよ!今運転してそう思わなかった?』

『うん』

『外車で良いんじゃないの?』

『はぁ…ウインカー毎回間違っちゃうよ』

てか私の財布事情知らないでしょ…
買えっこないのわかってないねぇ…

この頃から、何だか私
ちょっと会話に価値観のズレを感じてきた。

そんな矢先

『キミ!』
君?はぁ?何。ナニィ?
てか、昨日の朝
彼が私をキミって呼んだ。
きみさんって人と…
まさかぁ…
でも…

二股?

頭の中で一瞬に全ての事が駆け巡った。

車
降りて
電車で帰ってもいいや!

『はぁ?キミ?』

『じゃお前!』
こいつ誤魔化しているのかぁ?
『じゃぁ?お前?』

ははは
変な含み笑いをされた。

『んじゃ、貴様!』

ん…
マズいかな…
これ以上やり取りしたら、本気で喧嘩になるなっ!

始めの勢いはどこへやら…

『貴様って、いい言葉なんだよね!』

『そうだよ!』

可笑しくないけど、
笑ってみた。

だけど気になる

キミ
って言葉

車は相模原付近を走っていた。

相模原って山がこんなに近いんだぁ。

『ちょっとトイレ行きたいから、ガソリンスタンド寄るね』

『うん』

『ハイオク満タンで』

ゴミを持って彼はトイレに向かった。
お腹が…
痛いのに、一目散にトイレに行けなかった。

なんでもない振りをしないと、この後の銀座がなくなるかもしれないから。

トイレに近いお店をちらっと散策しながら、隙をみてトイレに向かった。

やっぱり…
大好きな魚貝類や焼肉を食べると必ず
腹痛と下痢

なぜかわからないけど毎回こんな感じで。

だけど食べてしまう。

でこの有様

15分位トイレにいただろうか…

何となくスッキリしてきた。

トイレから脱出できた。

さてと、彼を探すかな!

2階がスポーツ用品店になっていた。

間違いなくこのお店にいるだろうな。

店内をぐるぐる探すことなく発見。

手にはパステルカラーのTシャツを数枚持っていた。
私も息子たちにお土産買って帰ろうかな!

バスパンと靴下かな。

でも、2人分かぁ…

そんな時

また…

腹痛が襲ってきた

トイレにダッシュ

結局…

買い物も出来なかった。

ちょっと仲良く買い物したかったのに。

デキナカッタ。


『どこ行っていたの?』

『その辺フラフラと』

お腹痛いって事も
イエナカッタ。

意気地なしな私

『さてと行くかぁ』

『うん』

『えっ?』

『ここからは俺が運転する』

無事任務完了

彼の車、私だけかな?
運転した事あるのは…

ちょっとだけ
名残惜しい気持ちになった。

銀座行くのかなぁ?

マズい

自己主張してない。
任せっぱなしだ。


今、午後5時
これから銀座に向かったら何時になるのかなぁ

と、思った時には
『銀座もやめておこうよ、疲れているっぽいし、無理しなくていいんだよ!』

普段人から何かされる事より、気付けば何かしてあげる事が多い。

だから、してもらうって事に慣れてない。

今日1日沢山連れていってもらった。

優しさが
なんだか…

素直に喜べない自分が…

ひねくれた考えしか出来ない自分が…

情けない。