青木の2週間一人旅3日目 別府編 | 中央大学理工ボート部のブログ

中央大学理工ボート部のブログ

日々の活動やイベントについて更新します。

2024年3月4日


愛媛県松山市

   朝の10時頃に松山駅を出発し、予讃線で八幡浜まで向かった。途中、海が目の前にあることで有名な下灘駅を通った。下灘駅は夕陽や夏の青空の瀬戸内海をバックに電車が止まっている写真が有名だが、今回自分は電車に乗っているのでそういう写真は撮れなかった。


   下灘駅で降りて行った観光客の中に、韓国人マダムたちがいたが、まだその会話を聞き取れるほどに自分の韓国語は上達していなかった。


   2時間ほど瀬戸内の車窓を眺めていると、本日最初の目的地である八幡浜に着いた。趣のある港町だが、あくまで船に乗るための中継地であるため1時間も滞在できなかった。新海誠監督の2022年公開の映画『すずめの戸締り』で出てきた港がここ八幡浜だが、映画で出てきた乗船ターミナルはつい最近建て替えられたらしく、新しいターミナルに変わっていた。


   13時出航の宇和島運輸フェリーの2等で別府まで渡った。2時間半ほどの航海だったが、外のデッキで海風を浴びていたらそんなに長くは感じなかった。


   別府港に着いたらバスで別府駅まで向かい、路線バスの一日乗車券を買った。別府市には別府八湯と言って八ヶ所の有名な温泉地が点在しており、中には山の方にある温泉もあるので、バスの一日乗車券を買って巡るのが便利だった。


   明日も朝から移動であまり時間がないので、別府八湯のうち、明礬(みょうばん)温泉・鉄輪(かんなわ)温泉・別府温泉の三ヶ所に行くことにした。


   明礬温泉は別府の中でも一番山の上の方に位置し、江戸時代から変わらない製法で湯の花を作っていた。バス停で降りると硫黄の匂いがして、そこらじゅうから湯気がたちのぼっていた。地面や壁から突き出しているパイプはもちろん、道路の側溝を流れるお湯や何の変哲もない道路のコンクリートの隙間からも湯気が上がっていた。

↑この茅葺きの中で湯の花が作られる。


   鉄輪温泉では地獄めぐりという温泉が湧き出る泉を巡るのが有名だが、17時までなので着いた時には閉まっていた。温泉の地熱を利用した蒸し焼きの料理も人気だが、お金がないのでスルーした。他にも飲泉ができる場所や、公共の足湯なんかもあった。

↑紙コップをもらって実際に温泉のお湯を飲める。あんまりおいしくはないが、なにか効き目がありそうな味がした。


   最後に宿にチェックインした後は、宿から歩いて10分ほどのところにある別府温泉の竹瓦温泉に行った。ここは別府で一番古い建物の温泉らしく、今建っている建物は昭和13年に建てられたらしい。中には一般的なお風呂の普通湯に加え、ここならではの砂湯があった。普通湯だけなら300円、砂湯も入ると1,500円になるが、さすがに別府らしいことを全然していないので砂湯に入ることにした。


   砂湯では温泉で温められた砂の上に寝転んで、係の人にシャベルみたいなもので体の上に砂を乗せてもらう。砂は湿っているので思ったよりもかなり重く、顔以外完全に砂で体が覆われると砂の重みで身動きを取ることも難しくなる。雪崩や土砂に生き埋めになって死ぬのも納得だ。砂に埋もれているのは15分間と言われ、長いなと思ったが、砂の温度が本当にちょうど良く、安心感とリラックス効果で今までで一番短い15分だった。30分くらいこの砂湯に埋もれていたいと思ってしまった。


   砂湯から上がった後はシャワーで砂を落とし、普通湯の方に入った。シャワーもシャンプーもない湯船だけの昔ながらの共同浴場。湯船から見上げると約90年前に建てられたままの木造の天井とガラス窓があり趣深さ満点。


↑竹瓦温泉の入り口。屋根が竹で作られていたものを、昭和になって瓦葺に変えたので竹瓦温泉になったらしい。


   宿は安いカプセルホテルで、思っていたよりもボロかった。部屋は布団が敷いてあるだけの空間で、コンセント二口と電気のスイッチだけ。マットレスの下には髪の毛やコンタクトが落ちていて、お世辞にも掃除が行き渡っているとは言えなかった。布団と枕は洗濯されていて綺麗なので、ウェットティッシュで申し訳ばかりの掃除をして就寝した。


   明日は朝別府を出て、阿蘇を通って熊本に向かう。明日は雨なので熊本城見れるか心配だ。


3日目終了