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 まずは3~4年前のコムギの価格高騰です。2020年の北米でのコムギの不作に加えてロシア・ウクライナ情勢が追い打ちをかけたようです。気象要因と人為的要因の結果です。今は少し落ち着いているようですが、輸入に頼っている品目の脆弱さが露呈した形にもなりました。

 国産といえども混乱とは無縁ではなかったです。卵は物価の優等生とも言われますが、最近は鳥インフルエンザによる混乱がしばしば発生しています。毎年どこかで発生し、一旦発生すると決められた範囲の鶏を殺処分しなければなりません。鳥インフルエンザウイルスの危険な変異を防ぐため数万羽、あるいは数百万羽の鶏が殺処分されます。大量の鶏が処分されると卵の生産力が落ちます。価格の上昇どころか店頭から卵が消えたことがありました。鳥インフルエンザを完全に制御できていない状況からするとこれからも似たような事態が起こるかもしれません。

 野菜も高騰しました。キャベツや白菜は一時店頭から消えたと思ったら価格が4~5倍にもなって戻ってきました。高温、干ばつによる不作に加えて肥料などの資材や燃料、人件費の上昇など複数の要因が挙げられています。過去にキャベツが豊作で生産過多となり価格が暴落したため、出荷すればするほど赤字になるので、やむを得ず畑で踏み潰したのが噓のようです。とりあえずは春キャベツや春まき白菜が豊作であることを期待するしかないでしょう。

 深刻なのはコメです。主食であるため価格高騰の影響は甚大です。過去にも不作で混乱したことがありましたが今回は様相が異なるようです。2023年産のコメは翌2024年の需要を賄いきれず、2024年の半ばにコメが店頭から消えました。2024年の収穫は平年並みということで新米が出るまでの我慢だと思っていたところ、新米が回り始めても価格は高止まりのままです。10kgパックは消滅し、5kgパックがこれまでの10kgパックに近い値段で売られています。需要と供給のバランスはそれほど崩れていないとされているにもかかわらずです。一方、実際の生産量は公表されている生産量よりも少ないのではと生産者から指摘されています。さらに値上がりを見込んで21万トンのコメがどこかに隠されたという疑惑もあります。これら錯綜する情報から判断すると、現物不足に乗じた行為が混乱をもたらしたように思われます。政府は価格を正常化するために備蓄米を放出する構えを見せましたが市場の反応は鈍く、備蓄米放出に向けて重い腰を上げざるを得なくなりました。今後の動向が注目されます。

 食料が不足すれば外国から輸入すればいいではないかという意見があります。かつて「農業はやめて工業に集中しろ。食料は輸入すればいい」と言い切った方がおられたようです。しかし輸出国が不作となるとどうなるでしょうか?いくらお金があっても物が無ければ買えません。近年はこれまで強いとされてきた日本の購買力も怪しくなっています。一部の水産物において他国のバイヤーとの競合の結果、「買い負ける」ケースが発生しているようです。たとえ競争に勝ったとしても高値は避けられません。

 不作による現物不足についてはどうしようも無い部分がありますが、それに乗じて混乱を拡大させるような行為については残念に思います。止まらない地球温暖化、紛争や経済摩擦などの社会情勢から判断するとこのような混乱は今後も起こる可能性が高いです。作況を予測して保存できるものは備蓄する、影響の少ない品目を選んで購入する、無駄(フードロス)を無くす等の対策が考えられます。