こんにちは。
レンズをレビューしつつレンズを知るシリーズ第三弾。
今回はライカのエルマー9cmF4です。

重心が前に行くのでボディが軽いカメラだと転びます。
今回はEOS RPに取り付けていますが、ご覧のような状態です。
スペック
焦点距離:90mm
最短焦点距離:1m
絞り:F4〜36
マウント:L39スクリューマウント
重量:283.7g(実測値)
製造年:1947年
シリアルナンバーから調べると1947年製のようです。
エルマー9cmF4は4世代あるらしく、調べてみるとこちらは3代目のようです。
4代目にあたる正面部分が黒いものが市場には最も多く出ているようです。
こちらはフリマサイトにて19,999円にて購入。中古市場価格相応の金額ですね。
重量は283.7gありますので、大きさの割にはズシリと重いです。
しかし最近のレンズと比べるとコンパクトさがすごいです。
参考までに、タムロンの90mmマクロと並べてみましたがこのような感じです。

左からタムロン90mmマクロ、Elmar9cm、Summitar5cmです。
操作性
先端近くに絞りリング、レンズの真ん中あたりにあるのがピントリングです。
ピントリングを回すと先端ごと回るので、絞りの表示位置がぐるぐると回ります。
個体差があるかもしれませんがヘリコイドはともに重め。絞りを変えようとするとピントリングも一緒に回ったり、ピントを合わせたらマウントのスクリューが回る、など頻発します。
店舗で別の個体を試し撮りさせてもらった時もそのような感じだったので、仕様なのでしょうか。
写り
天気の良い昼下がりに試し撮りに出かけました。
開放で撮影するとやや周辺減光が見られます。が、F4なので開放から割とよく写ります。

SS1/1600 F4.0 ISO-200
先日のJupiter-8と比べて、赤の色がマイルドな気がします。

SS1/640 F4.0 ISO-100
F6.3とF9.0で撮り比べるとくっきり感の違いがわかります。

SS1/640 F6.3 ISO-160

SS1/400 F9.0 ISO-320
開放からの段階的な写りの変化を見ましたが、開放が割としっかり写るので差が分かりづらい結果となりました。
F4.0→4.5→6.3→9.0→18→36と変化させています。

SS1/1000 F4.0 ISO-100

SS1/1000 F4.5 ISO-100

SS1/800 F6.3 ISO-160

SS1/640 F9.0 ISO-250

SS1/400 F18 ISO-250

SS1/250 F36 ISO-1250
途中で気づいたのですが、F9.0あたりから左下あたりに糸くずが・・・。
センサー面にホコリが付いていたようです。F36なんてそうそう使わないでしょうが、ここまでくっきり写ってくれるとは・・・。
第三世代エルマー9cmはシングルコートらしいです。
逆光の環境で撮りましたが、画面全体がかなり影響を受けます。
しかし、キレイな感じのゴーストは出なかったです。

SS1/1000 F4.5 ISO-160
フレアは盛大に影響を受けます。

SS1/160 F4.5 ISO-100
開放だと背景もしっかりボケますが、やや絞ってF6.3くらいが好みかもしれないです。

SS1/320 F4.0 ISO-400

SS1/320 F6.3 ISO-800

SS1/160 F9.0 ISO-1600
開放に近くてもピント面が驚くほどビシッと写るので、ピントが決まった時は嬉しいですね!

SS1/200 F4.5 ISO-250

SS1/200 F4.5 ISO-640
90mmという焦点距離に慣れないため難しい感じでしたが、ちょっとずつ慣れていきたいと思います。
中望遠だと人を撮るのに適しているようなので、そのうち人なんかも撮れれば。
しかし、わずか2万円でライカが楽しめるなんて素敵な世の中ですね!!
興味がある方はぜひお試しください。