雪が害虫のように降る | としのブログ

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またまた派生した。連鎖反応。
雪深い土地に生まれて良かった事はない。一つもない。だいたい寒いのは嫌いだ。スキーもスノボもやらない。やりたいと思わない。子供のころ授業でスキーをやったが苦い記憶でしかない。
高校の頃に駅から歩いて帰っていた。冬。クソ寒く受験期で全く勉強しておらず散々たる未来が予想された。友達と一緒でもなく高校からトボトボと一人で帰ってきて気は重かった。しかし一方で数ヶ月後には実家を出て行くのだという信じられないような気分でもあった。
高校最後の数ヶ月はそんなこんなで暗かった。もはや授業をじっと聞いている苦痛に耐えられなくなってきた。そんな心境で家に向かっていた。夕方、あたりは暗くなってきた。クソ寒い上に靴の中も冷たかった。わたしは農道にさしかかった。1キロ程の直線で両側は田んぼだが雪が降り積もって真っ白だった。日が急速に落ちて街灯が寂しげに付いた。傘もないのに大量のぼた雪が降ってきた。泣き笑いしたい気分だ。頭や肩にサクサク雪が降り積もりメガネは濡れてもはや老いぼれた驢馬の様な心境だ。わたしは自分に鞭を打ち自宅へ向かった。情けない気分をさらに高めてくれてありがとう!とお礼したい気分になった。わたしは頭上を見上げた。大量の雪が害虫の様に舞っていた。イナゴの大群の様だ。異形の光景に思わず見とれた。あの瞬間に馬鹿みたいに外を歩いている人間にしか見えない幻想的な風景だった。さらにその時イヤホンからはフィフスディメンジョンのone less bell to answerが流れていた。何かの最終回的な美しさだった。垣間見た気がした。これはすごいと思った。ご褒美だ。自然の力が激しい土地はたまに垣間見せる。害虫の様な雪が異様に美しかった。