満洲の歴史 | 龍の毎週つまみ読み 書評

龍の毎週つまみ読み 書評

一週一冊。ジャンルで多いのは、ビジネス、文芸、歴史、教養、社会、時々ミステリー。

読んだことのない本でも、"つまみ読み"した感じになります。

フレーズどんどん使ってください。

なんとなく忙しい状況は疲れます。


猛烈に忙しいと、時間の経過も忘れてしまうのですが、どことなく忙しいと「忙しい」と考える時間ができてしまいます。


適度な忙しさ、というのはなかなかないものです。


今日の一冊。



〈満洲〉の歴史 (講談社現代新書)/小林 英夫

¥798
Amazon.co.jp

タイトル通り、「満洲」の歴史を、日露戦争から終戦まで書いた本です。

太平洋戦争は、その真珠湾攻撃から始まり沖縄戦まで、戦史の中心となる出来事が多いため、たくさんの資料を見る機会があります。


しかし、満洲の場合、どちらかというとわき役的なイメージがあり、あまり詳しく知らない人も多いはず。


実際、歴史の教科書などでは、日本の傀儡国家として「満洲国」が成立した程度のことしか載っていません。


本書は、満州国の建国から崩壊まで、政治・経済・文化面から解説しています。


その中で、政治経済の中心となる組織は、「満鉄」と「関東軍」。


このふたつの組織を中心として国家が形作られています。


国家の理念は、「五族協和」。


日本、朝鮮、漢族、満族、蒙古族の協和を目指したのです。


しかし、実態は最も少ない日本人が常に優遇されていたようです。


理念と建前。満州国にかかわった政治家や軍人の中にも、大変優秀な人材は数多くいたので、もう少し計画的に国家運営ができていたら、あのような悲劇的な結末を迎えることもなかったのかもしれません。


理念を推し進める上で、武力を用いてもうまくいかないのは、古今東西共通しているのです。


龍.