利休にたずねよ | 龍の毎週つまみ読み 書評

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一週一冊。ジャンルで多いのは、ビジネス、文芸、歴史、教養、社会、時々ミステリー。

読んだことのない本でも、"つまみ読み"した感じになります。

フレーズどんどん使ってください。

何にも予定がない休みは貴重です。

仕事のことは全く考えず、読書三昧。


今日は新刊本。

利休にたずねよ/山本 兼一
¥1,890
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秀吉に死を賜った利休。


物語は、その切腹の直前から始まります。


「美」に対して、どこまでも貪欲だった利休。それに対して、物事のすべてに貪欲だった秀吉。対照的でもある二人には、内側に秘めた燃えるような思いという共通点がありました。


利休の「美」に対する探究心の源は?


それが本書のメインテーマです。


物語は切腹直前から始まり、秀吉との交流、周りの人たちとのかかわりをそれぞれの観点から少しずつ時代をさかのぼって描いていきます。


さかのぼった先は、利休が19際のころ出会った、美しい高麗の女性。この女性との悲恋が、利休の美への探究の原点となっているのです。


本書の中で、驚くべきは茶の湯を経験したことのない人にでも、そのわびさびなど美しさが文書から読み取れるということ。


全編400ページ超のボリュームの本にもかかわらず、すっきり読めます。読者に「美」というのもを強烈に意識させる妙があります。


歴史小説という分野からは完全にはみ出した小説です。


龍.