傀儡 | 龍の毎週つまみ読み 書評

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一週一冊。ジャンルで多いのは、ビジネス、文芸、歴史、教養、社会、時々ミステリー。

読んだことのない本でも、"つまみ読み"した感じになります。

フレーズどんどん使ってください。

昨日読み終えた本。

とても良い本でしたのでお勧めです。


本日の一冊。

傀儡/坂東 眞砂子
¥1,995
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坂東眞砂子さんの書き下ろし長編小説。


時代は鎌倉。主人公は、旅の傀儡女、異国の行者、非人の女、復讐のため生きる三浦家村。


これらそれぞれが、それぞれの人生の目的のため旅をしていきます。そして旅の最終目的地は「鎌倉」。


復讐するもの、復讐されるものが行き着く先は、この世とあの世の真ん中。


本書の情景描写や心理描写は、とても繊細でいつの間にか暗黒の鎌倉にいるような錯覚に陥ってしまいます。特に傀儡芸が披露されている場面では、あの世とこの世の境があいまいになり、冥界の中に自分がいるようです。


因果応報。

復讐を目指すものが復讐される。


色即是空。

空である色を避けるのは正しいことか?


鎌倉時代では、生と死が隣り合わせで存在していました。


生きるための目的とは?よりよく生きるとは?このようなテーマが異国の行者、沙依拉夢の旅を通して考えさせられます。


そして、それぞれの旅の結末は・・・


執筆に5年かけたというだけあって、とても深い小説です。


龍.