ヤメ検 | 龍の毎週つまみ読み 書評

龍の毎週つまみ読み 書評

一週一冊。ジャンルで多いのは、ビジネス、文芸、歴史、教養、社会、時々ミステリー。

読んだことのない本でも、"つまみ読み"した感じになります。

フレーズどんどん使ってください。

週のはじめ。

今週は行事が多く、月曜から忙しいです。

今日の一冊は、最新刊。

●ヤメ検 森功 新潮社

「検察のエース」が退官後に、裏社会の代理人となる様を具体的ないくつかの事件とインタビュー取材から明らかにしていく本。

検察と弁護士、法廷では対立関係にあります。しかし、検察をやめたOBが弁護士となり古巣と対決する様はやはり違和感があるところ。

しかし、この構図はほかの業界でも同じです。

「天下り」

この言葉がすべてを象徴しています。たとえば役所退官後に、その許認可の関係のある企業に顧問などの立場でかかわるケース。また、税務職員が退官後に税理士となり、企業などの顧問となるケース。そして、ヤメ検。

若干ニュアンスは違うものの、国家権力から民間へという図式は変わりないです。

本書でも指摘があるとおり、これは一種の必要悪なのかもしれません。検察と必要以上にもめることなく、ある程度のところで話をつけられるというのは互いにとって効率良いのも事実。

問題なのは、それを利用しようとする輩がおおいということ。それと、利用されてしまうヤメ検。

日本でも有数のエリートである彼らは、その分野ではずば抜けた能力を持っています。しかし、実際のビジネスの場面では、「世間知らず」の人も多いのです。能力があることを自認している彼らは、「自分たちが、だまされるはずがない」と思う傾向があるようですが、それは間違いです。

上には上がいるものです。

本書で登場するヤメ検たちも、程度の違いはあれ利用れているという感じがしました。

日本の行政と産業界のシステムを根本的に変えなければ、この手の問題は後を絶たないでしょう。