坂井三郎と零戦 | 龍の毎週つまみ読み 書評

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一週一冊。ジャンルで多いのは、ビジネス、文芸、歴史、教養、社会、時々ミステリー。

読んだことのない本でも、"つまみ読み"した感じになります。

フレーズどんどん使ってください。

月の初めはなんとなく忙しい日が続きます。
今日も朝から、忙しい・・・

ですが、今日の本。

●坂井三郎と零戦 三野正洋 PHP新書

零戦ものは、結構好きでよく読んでいます。新刊なのでチェックしてみました。

内容は、日中戦争から太平洋戦争まで日本海軍航空隊のエースとして活躍した坂井三郎とその愛機でもあった零戦についての本です。

零戦の話は、日本軍が負けるべくして負けた太平洋戦争の象徴として語られています。デビュー当時は最新鋭の機種として、その性能により連戦連勝。しかし、急激な技術革新を実現した米軍の前にあえなく敗れるという流れです。本書でも同様です。

「巨鯨といえども魂持たず」
精神論は大切ですが、それだけだと空しい響きしか残りません。

「標準化」
兵器の標準化は、近代戦に勝つためには必要不可欠。工業生産という視点から戦争を考えることは日本民族は苦手なのでしょうか?

また、坂井三郎についてはサムライというイメージがありますが、本書ではその凄い部分は部下をうまくマネジメントすることができた人と紹介されています。サムライというととても情緒的ですが、冷静に戦争の中で自分のやるべきことを実行していた人ということでととても現代的なイメージがあります。

本書では、やや事実関係に関しての考察が弱い気がします。これは零戦をあまりよく知らない初学者向けに書かれているためでしょう。そのわりにメカニックについてのデータが多いです。これは著者が工学出身ということも関係しているでしょう。

読者の一部の層には受けるかもしれませんが、いま一つ物足りなさを感じるのは私だけでしょうか・・・