「なー、西谷」
「スガさん、どうしたんですか?」
今は朝練の着替え。
他のやつらはすでに着替え終え教室にいってしまった。
「おれさ、三年前から現在進行形で好きなんだ」
「!?な、なんすか!二人きりだからって告白しないでくださいよ!?」
「いやいや、西谷じゃないから」
主語をいれなかったのが悪かったかな、と、菅原が思う。
「田中の彼女だよー」
「...龍のですか?なんでまたそんな...」
「最初に田中の彼女と勘違いしてた明日香っていたでしょ?あいつとはもと付き合ってたんだよ。」
菅原がそのまま過去をはなし始める。
「明日香と香織は親友同士だったから、明日香に香織を紹介されたの。最初はいいこなんだなーって思ってて明日香の友達だし仲良くなっとこうかなってはなしてるうちに心がひかれていったんだよね。自分の気持ちに気付いたときには明日香の目すら見れなかったよ。」
「...ぶわぁぁ!」
「!??」
西谷が感動したのかなきはじめた。
「スガさん!あなたはどうしてそんなに罪な男なんですか!!三年間もずっと想い続けるなんて...ましてや龍の彼女に...」
「全くだよね...。田中の彼女でさえなければ平気でアタックできたのになぁ」
「龍も幸せになってほしいですけど、スガさんにも幸せになってほしい!!!」
泣きながらも燃えて大変なやつだ。
「ははは!幸せだなんて大袈裟だな!俺はこの高校で同じ校舎で香織と出会えただけで幸せだよ!」
「ぶわぁぁぁ!!」
またもや西谷がなく。
このような状況が何度も続いた。
昼休み、西谷は一年の教室に現れた。
「西谷先輩だーかわいいー!」
「キュート!ちっちゃーい!」
まわりの女子が噂しはじめる。
そんな女子の態度に西谷が新鮮な感覚でドキドキする。
(俺ってスター並み!?)
にやにやしながら廊下を歩いているとお目当ての香織が視界にはいる。
「あっ...!」
話しかけようもしたら隣には影山がいた。
(なんで影山?)
「もー!影山くんはどうしてそんなに勉強できないのー...」
「だから香織に教えてもらってるんだろ。」
きりっとした顔でいってるが中身はきりっとしてない。
(ほぉ...勉強を教えてもらってるのか。)
西谷の入る隙間は今はないと引くことにした。
(それにしても...影山あんなに楽しそうなかおしやがって。好きなのか?)
「のやさーん!こんなところでどうしたんですか?」
日向がのやさんを見かけて話しかける。
「ちょっと用事があってねー」
ちらっと影山たちの方に目線を向ける。
「影山に用事あるんですか?」
「いや、そっちじゃなくて...」
「田中さんの彼女の方ですね!ほんとかわいいですよね。」
「でも龍の彼女だし好きになっちゃだめだよな!」
なぜかスガさんのことを思っているがそーゆーことをいってしまった。
「人を好きになってはいけない理由なんてあるの?」
「...っ」
日向の圧倒的な圧力に押されてしまう。
たしかた考えたが人を好きになっちゃいけない理由なんてない。
「だ、だよな!好きなら好きでいいよな!」
はははっと笑いながらその場から逃げるように西谷は走っていった。
(...びっくりしたぁ...日向があんなこというなんて...)
「まさかスガさんが香織と知り合いだったなんてなぁー!」
部活の始まる前に田中が呟くと西谷が過剰反応してしまう。
「いいっ、あ、そうだなー!」
「まー、まさかとおもうがスガさんが香織好きとかないよな!」
田中は冗談っぽく言う。
「ま、まま、まままーーさっかぁーー!」
「のやさん?なにあせってんだ?」
「や、なんでもない!!!」
のやさんの態度が不思議とおかしい。
「もしスガさんが好きとかだったら俺勝てる気しないわー!」
田中の言葉に西谷は返すことができなかった。
「田中~!香織の連絡先教えてくれないかな?」
菅原が突然田中のところにやって来た。
「ん?なんでですか?」
「聞きたいことあるからさぁー!」
「なら俺が香織にいっときますよー!」
田中には悪気はないが菅原からしてみればすごく厄介。
「いやー、一斉送信で送りたいしさ!」
(スガさんも折れないなぁ)
と西谷がおもう。
「そーゆーことですか!ならいいっすよー」
「せんきゅー!」
(そんな簡単に普通は彼女の連絡先教えないだろ...)
菅原に連絡先を教えたことによって
運命の歯車は動き出す