久々の更新になります。
サイトでも小説久々の更新なんですが…
今回はサイトの方の拍手用に作った小説なので少し区切りが悪いかもしれません。
SSLパロのようなただの学パロです。
そして沖田が限りなく寝ます。
突然雑音のような機械音が頭の中に響いた。
それでもまだ夢の世界にいる僕は近くにある毛布に手を伸ばす。
肌触りが良いそれは、まるで僕を現実へ導くようだ。
それでも雑音はまだ頭の中に響いており、心地よい眠りを妨げる。
「うるさいな…」
雑音がなる目覚まし時計を止めた。
そっと布団を剥ぎ立ち上がると、頭がぐらぐらと宙に浮いているかのような感覚に陥った。
まともに食事を取らずに支度を始める。
そんな時、はぁ…と小さく溜息を吐いた。
そこまで学校に行く気が無いわけでも無いのだが、何となく朝は嫌いだ。
ただそれだけ。
重たい足取りで、道を歩く。
僕の後ろにも前にも、人一人いない。
学校に着けばチャイムが鳴る。
そんな音さえも不快に思えてきた。
教室に入れば、中は騒がしく、誰もいない外が恋しくなった。
僕の席に丁度突っ立っている男子生徒に、
「邪魔。」と一言声をかけ椅子に腰を掛ける。
夜更かしをしたわけでもないが、どうも瞼が重い。
本能に従ってか、自分の意思か、机の上に両腕を置き、その間に自分の頭を置く。
すると一気にクラスの騒がしい声が聴こえなくなった。
一人だけ違う空間にいるようだ。
暗く、壁を張った空間に。
時間が経てば、もう日が暮れていた。
オレンジ色の光が机に差している。
随分と長い間眠っていたようだ。
まさかこれほどまでに深い眠りに落ちてしまうとは。
未だに夢の中に居るような感覚だ。
少し痛みが走る首元をゆっくり上げると、眼の前の机には見たことのある人物がいた。
「ん、何です?」
そう僕が問いかけると、宙にあった視線が僕に移った。
すると大袈裟な溜息を吐く。
「こんな時間まで寝やがって…寝不足か?」
眼の前に居る人物、土方歳三が言った。
だが僕は何も言わずに彼を見続ける。
その真っ直ぐな視線から目を離せずにいる僕を不思議に思ったのか、長い眉をピクリと動かした。
「何だよ。」
僕の視線を嫌うように言った彼の瞳を覗き込むように見る。
やはり違う…。
そんな些細なことを確認し終わると、僕は窓際に視線を移す。
「さあ、」
たった二文字を彼に返し終え、顔を伏せた。
またも聴こえてくる溜息。
その溜息に苛立ちを少々覚えた。
「もう、会わないのか?」
そう、突然放たれた言葉に僕は驚いた。
何も返答はせず、数秒の時が過ぎていく。
その時、窓ガラスがカタカタと震え始めた。
「あ、ほら。土方さんが妙なこと言うから揺れが……」
そう僕が冗談を言おうとすると、どこか悲しげで哀れんでいるような顔をした。
さすがの僕も真面目に話すことにし、確りと前を見た。
「ふぅ……。会う会わないじゃない。会う機会が無いだけです。」
そう言って見せると、土方さんは苦笑いを浮かべ、ほぉ……と小さく返事をした。
少し苛立ったが、僕が口を開く間も無く、土方さんが僕に問いかけた。
「それじゃ、会う機会があったら会いに行くって事か?」
皮肉気味に放つその言葉は、どことなく楽しそうだ。
僕には逆に、挑発のように聞こえてくる。
「訊いときますけど、そこまでして僕を彼に会わせたいですか」
そう生意気に笑って見せた。
すると土方さんは、気が抜けたようにフッと笑った。
「総司。俺が幸せになる為にも、お前が幸せになる為にも、誰が"てめえ"の背中押すんだよ」
窓は閉まっていた筈なのに、何故か僕達の間を、風が通っていくような気がした。
END
はい、ここで良く内容が分からないという方へ解説します。
まず、「彼」は斎藤さんです。
土方さんが会わせたがっている理由は、沖田と斎藤の心が通じ合ってくれないと自分がいつまでも教え子の沖田を好きでいてしまうからです。
そして最後の「てめえ」は自分のことであり、沖田のことでもあるのです。
自分が沖田の背中を押すことで、自分も一歩踏み出せる。
と、いったところでしょうか?
