☆リカちゃん。何と一話目は2月だったという(;^_^A。←あ、正確には1月7日の独り言にリカちゃんも出てるけど。
というわけで、内容、一部時期外れです(^_^;)☆
美味しいハンバーグ食べて、子供たちとお風呂。
その間に片づけ全部社長がやってくれた。
洗濯物片づけたりしてる間、社長がおままごとのお相手。
社長のぶっきらぼうな夫役が逆に新鮮なのか、きゃあきゃあ笑いながら大盛り上がりの我が子たち。
でも、もう9時を回ってる。
「二人とも、もう寝よっか。社長もお風呂入んなきゃだし、明日、おばあちゃんたちとお出かけでしょ? 起きれないよ〜」
何でも地元の商店街で、『孫と一緒に雛祭り』をテーマにお餅ついたり折り紙したりするとか。
そういうイベント事、ありがたいわぁ。
爺様、婆様、感謝感謝。
そういうワケで、久々一人の時間を満喫しようって思ってたのに…、
「ありがと、いい風呂だった」
・・・・・・////////。
子供たちをようやく寝かせてリビングに戻ったら、風呂上がりのやけに色っぽい社長がいた。
早く問題を解決して差し上げて、お帰り頂かないことにはあたしまでクラクラしそうだわ/////。
「バスソルト、効くでしょ? たまにはゆっくりお湯に浸かればいいんですよ。シャワーばっかじゃなくて」
そのコチコチの脳みそもリラックスして、思考も明るくなりますよー。
「湯船にも浸かってるよ。でも、智がカラスの行水だからさ、すぐ出ちゃうんだよね~」
……はいはい、二人一緒にご入浴ってことね。
ラブラブじゃない。言ってる本人、無自覚だけど┐(´∀`)┌ヤレヤレ。
ダンナなんて子供とは入るけど、私と一緒には入らないのよね。
ってか、ダンナ、体大きいから狭くて入れないっていうのが実情だけど。
「リカちゃん、ビール飲んでいい?」
「どーぞ、自分で持ってきたんだし」
ま、社長と大野さんなら、こじんまりしてるから大丈夫でしょうけどね。
「なんか、つまみねぇの?」
キッチンで冷蔵庫ゴソゴソ、まるで自分ちね。
「野菜室に、本場仙台の牛タン燻製が入ってるから、開けていいですよー」
「おー、さんきゅ」
社長、なんかカタカタやってたかと思うと、薄く切った牛タンとレモンスライス、夕食のハンバーグの付け合わせに使ったアスパラの残りを彩り良く皿に並べて持ってきた。
ずいぶん家庭的になったものね。
前は、サラミソーセージとか、そのままムシャムシャやってたような人だったけど、
「リカちゃんも飲もうぜ」
ほい、って缶ビール差し出して、にっこり、キラースマイル。
…………はぁ、
大野さん、浮気どころじゃないわよね。
こんなに可愛くて色気ダダ漏れの恋人がいるんだもん。
確かに一人にしておくのは心配だわ。
さっきの電話、正解ね。
ったく、一体、何勘違いしてんだか。
普段はキレキレに頭いいのに、大野さんが絡むと女子より女子になっちゃうのよ。
ね、ビールをそんな可愛い仕草で飲む三十路って、中々いないわよ?
女子力、半端ないわぁ…。
「何、見てんのさ。サッサと飲めば? ぐふふ、ヨダレ出てんじゃない? いいんだよ、太ったって。ダンナも子供も手に入れたんだからさ、もう欲しいもんなんかないだろ?」
…ギャップよね。
「そうなんですけど、妊娠、授乳中に禁酒してたから、大分弱くなってるんですよね~」
「いいじゃん、付き合えよ」
「社長だって、あんまり強くないくせに」
「飲みたい夜もあんだよ」
酔わなきゃ言いにくいってことね。
「わかりました。じゃ、乾杯しましょ」
カンパーイってカツンとぶつけた缶ビールはキ〇ンの期間限定。
社長のお気に入りは別のメーカーだったはずなのに、大野さんとお付き合いし始めてからは、ずーっとこれ。
理由は単純。大野さんが好きなヤツだから。
「で、何がどうしたんですか?」
ハムハムと牛タン齧ってる社長にきっかけを与えてあげる。
「…何って?」
「大野さんが浮気したんでしょ? MJと」
「…そんな、はっきり言わなくても」
口尖らして俯いて。イライラするくらい可愛いんですけど。
まあね、痴話喧嘩に首突っ込むべきじゃないとは思うんだけど、この勘違い社長が落ち込むとあとが大変なのよ。
前もあったけど、会議すっぽかすは急に出張取りやめるは、思いっきり仕事に影響するタイプだからね~。
職場復帰早々、トラブルはごめんだし、とっとと浮上させてやんないと。
「証拠はあるんですか?」
「……智、約束破った」
「どんな?」
「今夜さ…」
牛タンぶちぶち千切りながら言うことには、今夜一緒に夕食食べようって約束してたらしい。一緒にハンバーグ作ってお酒でも飲んで。
明日はお休みだから、久々にゆっくり出来るって思ってずいぶん前から楽しみにしていたらしい。
まぁね、社長も忙しいし大野さんも売れっ子だし、おまけにあんな大きな仕事も入ったしね。
「…なのに、智、急に仕事になったって」
「MJと?」
「うん」
「お仕事ならしょうがないでしょ」
「ウソなんだよ。仕事って」
「へ?」
「ホテル、行ってんだ。二人で」
「…どういうこと?」
「だから、今頃二人でイイコトしてんだよっ!」
…何言ってんの?この人。
もっかい言ってもいいかな。
「バッカじゃない」
「…バカ…って…」
「社長、テレビの中継見ました?」
「智が招待されたヤツ? 見ねぇし。そんなの」
アイツと一緒のヤツなんて、見れっかよ…
呟き声、漏れてます。
今日は、作家の『城島茂』が文学賞を受賞した祝賀パーティが開催されてて、大野さんも表紙のイラストを担当してるからお招きがあったわけなんだけど。
その小説が映画化されることになって、その発表も兼ねてるんだって。
昼に記者会見の様子が中継されてて、大野さんが映画のポスターとかアメニティグッズとかのデザインにも参加するってことで、スタッフの一員としてMJの隣に居たのよ。
「録画してるから見てください」
「いいよ、見ねぇよ…」
…え? 涙?
はぁ、大野さぁん、なんとかしてくださぁい。
MJの名前で自動録画してるから…、あ、これこれ。
これ、見せたらなんとかなるでしょ。
私だって、引いたもの。
大野さん、すごい人だって思ってはいたけど、ここまでとは思ってなかったのよね。
ほら、社長、あなたの好きな大野さんですよ。
ちゃんと見て聞いてください。
その後なら、いくらでも泣いていいですからね。
続く。
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