その子 | かたばみ日記

かたばみ日記

 好きなものは野辺の草花、古い音楽、二匹の老猫、温かい紅茶と読書の時間。息子は大学生、娘は小学生です。




うちの小学校には
「木に登ってはいけない」という
ナゾの校則があるんだけど
その子は、いつも
木の上にいる。




そして、毎朝
校則よりだいぶ遅い時間に
私と娘が校門をくぐると
その子はサルのように
太い枝からジャンプして
満面の笑みで駆け寄ってくる。




アリババがはいているような
極彩色のズボンをはためかせ
全身から生命力の塊みたいなオーラを
放っている小柄な男の子。




今朝は、久しぶりの太陽を浴びて
その美しい布がひときわ輝いて見えたので
思わず、素敵なズボンねえ!
と感嘆した。




その子は、はにかんだように笑って
「インドの友だちにもらった」




そして、スローペースな娘の周りを
待ちきれないようにぐるぐると回って
「行こう!」と手を取り
なぜか意味もなくジャンプしながら
仲良く昇降口に入っていくのでした。












校則からはみ出る子どもたち

面白くって仕方ない。