うちの小学校には
「木に登ってはいけない」という
ナゾの校則があるんだけど
その子は、いつも
木の上にいる。
そして、毎朝
校則よりだいぶ遅い時間に
私と娘が校門をくぐると
その子はサルのように
太い枝からジャンプして
満面の笑みで駆け寄ってくる。
アリババがはいているような
極彩色のズボンをはためかせ
全身から生命力の塊みたいなオーラを
放っている小柄な男の子。
今朝は、久しぶりの太陽を浴びて
その美しい布がひときわ輝いて見えたので
思わず、素敵なズボンねえ!
と感嘆した。
その子は、はにかんだように笑って
「インドの友だちにもらった」
そして、スローペースな娘の周りを
待ちきれないようにぐるぐると回って
「行こう!」と手を取り
なぜか意味もなくジャンプしながら
仲良く昇降口に入っていくのでした。
校則からはみ出る子どもたち
面白くって仕方ない。