胸をガブッ!

人参をあげていたのに・・・

何を思ったか突然大きな歯が胸を噛んできた。

 

もちろん甘噛だったので、

痛いほどではなかったがびっくりした。

 

 

 

初めての乗馬は20代の頃で、

NHK主催の乗馬教室。

 

なんとオリンピックで使われた馬事公苑の馬場だった。

 

 

競馬で華々しい活躍をし,引退した馬もいて

名前の下に「〇〇賞」と書いてあったりする。

 

 

もちろん初心者の私達に与えられる馬は、

蹴っても中々動かないような馬が多い。

 

 

なぜなら、敏感な馬だと、

強く蹴ったりすると突然走り出したりして

落馬する恐れがあるから。

 

 

しかし、動作の鈍い馬も

調教師がそばに来ると何も言わないのにさっさと歩き出す。

 

私達は完全になめられていた。

 

 

 

この時の乗馬教室は

馬具の装着から、

終わった後,馬を洗ってあげることまで全部させてもらった。

 

そして最後は自分たちが家から持ってきた人参をご褒美にあげる。

 

胸を噛まれたのは、そんなときだったが、

なんか今でも吹き出す思い出である。

 

 

10回位のコースだったので、毎回馬事公苑まで通った。

 

 

皇室の華子様のお父様からお話を聞けたりと

盛り沢山な体験をさせていただいて

友だちもでき、とても楽しかったが、

 

どちらかと言うと馬場馬術よりも

海や山を走る外乗のほうが好き。

 

 

その後は、

車で遠くの馬場まで乗りに行くことが多くなった。

 

 

川の中や山道を馬と歩いたり

海辺を散歩したり、外で馬に乗るのは爽快だった。

 

 

 

パリに住むようになってからも

馬に乗りたくてブルゴーニュの馬場まで出かけていった事がある。

 

 

尋ねると外乗できるということで、

若い女性が森まで一緒に引率してくれることになった。

 

 

田舎道を二人で馬に乗り森まで行き、

木に馬を繋ぎ、

用意してきてくれたサンドイッチを食べながら

二人でおしゃべりをし休んでいた。

 

 

と、突然視界に

私の乗ってきた馬がどこかへ移動しているではないか!

 

 

慌てて引率の女性が走って行って馬を捕まえてくれたので、

ほっと胸をなでおろした。

 

ハミに繋がる革紐が切れて脱走したらしい。

 

 

ハミの綱が切れてしまった馬を

引率の女性がうまく乗りこなしてくれ、

私はその女性が乗ってきた馬で帰ることになり、

なんとか無事馬場までたどり着くことができた。

 

 

思いもよらないハプニングだったが、

私にとってはとても思い出深い出来事として記憶に残っている。

 

 

いつかはモンゴルの草原を走ってみたいな・・・