拾った石を専門家に見てもらいました | 帰還せよ

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去年の10月に、道南へ石拾いに行ってきました

 

その時の話

 

 

 

 
 
石を拾ってきたのはいいのですが、無知なので石の種類などが全然わかりません
 
そこで、去年知り合った岩石の専門家の先生に見てもらいました
 
本当は、石の詳しい鑑定をするには薄い切片を作って顕微鏡で見る必要があるそうです
 
そうでないと確定ができません
 
でもそんな設備はないので、ぱっと見て「おそらくこれじゃないかな」くらいの軽い感じで教えていただきました
 
というわけで、たくさん聞いた中の一部を記しておこうと思います
 
ただし、確定した情報ではありませんので、その点よろしくお願いします
 
 
 
 
①こちらは、メノウの町で拾った玉随です
 
これに縞模様があるとメノウになります
 
 
潜晶質石英ともいいます
 
潜晶質というのは、結晶が小さすぎて見えていない状態です
 
結晶がはっきりして大きい物は水晶です
 
↓アップ
 
 
 
 
②こちらは、メノウの町で拾ったけど、断面がキラキラしていて質感が明らかに玉随とは違う石
 
 
これは、元々潜晶質だったのが一度溶けて、顕晶質になってしまった物です
 
熱水の影響でそうなるそうです
 
見た目は大理石にも似ていますが、鉄でキズつかないので大理石ではありません
 
↓アップ。結晶が見えています
 
 
 
 
③これもメノウの町で玉随とともに拾いました
 
一見不透明っぽいですが、よく見ると透明感があり断面がキラキラしていました
 
 
これは圧力を受けて固まった石英片岩とのことです
 
不純物が多いため不透明です
 
↓アップ
 
 
 
 
④上ノ国の海岸で拾った不思議な模様の石
 
元々はこの石のために上ノ国へ行ったんです
 
 
黒いからなんだか全然わからなかったのですが、チャートだそうです
 
白い筋のような物がたくさんあるのは、石ができかかっている時に脈ができ、そこに石英がしみ出して隙間を埋めたからです
 
石が黒いのは、海水の中に溶けている鉄分がしみこんだからだそうです
 
↓断面のアップ
 
 
 
 
⑤こちらも同じく上ノ国の石
 
チャートがどうか確認しなかったのですが、多分チャート・・・なのかな?
 
チャートは固い石で、火打ち石などに使われます
 
そのせいか、カナヅチで叩いたところが焼けていました(右上の方)
 
 
外側が白いのに、割ると中がカラフルでした
 
外側が白いのは、あちこちにぶつかったからです
 
カラフルなのは、不純物が溶けきらないで時間差で固まっていったからです
 
 
↓アップ。緑色のところは銅が多め、紫のところは鉄が多め
 
 
 
 
⑥メノウの町で拾いました
 
割れ方が不規則なのでチャートの可能性が高いということです
 
規則的だった場合は、石英片岩の可能性があります
 
 
↓アップ
 
 
 
 
⑦カニカン岳で拾った石
 
カニカン岳は金を産出していますが、この石は坑道の近くのガレ場にありました
 
珪化岩という石英のかたまりです
 
金鉱石っぽい気がしたので聞いたところ、黒い部分に金が入っている可能性があるそうです
 
 
 
 
⑧メノウの町にあった、薄く剥がれる石
 
一見不透明ですが、薄いと光を透過します
 
これは石英片岩で、変成岩としては弱いそうです
 
低圧でできるので、中の石英の配列が平面のように並び、層ができます
 
成分はメノウと一緒ですが、不純物が多いため透き通っていません
 
 
 
 
⑨どこで拾ったのか忘れてしまった石
 
これは、変成岩だった場合はわかりませんが、変成岩でなかった場合はアプライトという半花崗岩です
 
花崗岩のマグマが冷える時に体積が減って割れ目ができます
 
その割れ目を、花崗岩の一部の成分が脈のように埋めます
 
その脈を作っている石をアプライトといいます
 
花崗岩の成分の余った物、という感じです
 
 
↓アップ。透明っぽい石は長石です
 
 
 
 
⑩長万部で拾った石
 
濡れている時はすごい緑に見えましたが、乾くと白っぽくなりました
 
 
プロピライトという変朽安山岩ですが、変朽安山岩という言葉は今は使用されないとか
 
これは、一回できた安山岩が熱水に長くひたされて弱い化学変化が起きた結果、変質した物です
 
↓アップ
 
すごく脆くなっていて見た目も全然違うので、これが元々安山岩だったとは驚きでした
 
 
 
 
⑪長万部で拾った石
 
はっきりとはわかりませんが、チャートだと同心円状や縞状になるとは考えにくいので、不純物の多い玉随かもしれないとのことです
 
 
 
 
他にもたくさんの石を見てもらいました
 
とても勉強になって面白かったです
 
石のでき方などもいろいろ教えてもらいましたが、記憶力が衰えているので大変です
 
一生懸命記録したので、読み返してがんばります
 
ちなみに、サイゼリヤで食事をしながら石を見ていました
 
テーブルの上には料理と石が混在していました
 
 
 
岩石の先生は知識が豊富で話し好きなので、話題が尽きることがありません
 
夏になったら、一緒に石拾いに行きたいです