夏山終わりの日とその翌日はテレビが待っている。
9月10日は「吉田ルート」五合目のゲートが閉められる様子と、「富士宮ルート」六合目にバリケードが設置されるところを映すため。
実は「富士宮ルート」は山頂に向かうルートが閉ざされるだけで、そこから東側へ登る「宝永山」へは 10月中旬までは登れるので六合目登山口を閉鎖。五合目登山口は 10月中旬以降に閉鎖されます。
同じく、夏山終わりに「須走ルート」と「御殿場ルート」もバリケードが設置されますが、地味なのでテレビは来ません。
そして問題なのが 9月11日の「吉田ルート」五合目と「富士宮ルート」六合目。夏山が終わって登山道が閉鎖されたのにも関わらず、それを破って富士登山に来る登山者をテレビ局が待ち構えている。
顔にモザイクがかかっていますがアナウンサーが
「もう登山道は通れませんが、なぜバリケードを破って登るんですか?」と強めの口調で責めてくる。毎年(もう富士山は登れません)と行政の意向を忖度(そんたく)して、ニュースにしやすいインパクトのある映像が撮れるために「登山道が通れないだけ」なのを「富士山には登れない」ようなミスリードの伝え方をするために、やって来る登山者を今か今かと待っている。
この日に行くのはその餌食になるだけです。
それを知っていて登山道に入るのも悪いのですが、違うルートを通れば山頂には向かえます。
それは「富士宮ルート」から「宝永山」方面に進んで、「馬の背」から現天皇陛下が皇太子の時代に登った「プリンスルート」の脇を通る方法。このルートだと山頂へ向かう七合目辺りまでは登山道との境がありません。そして大変ですが、それ以上のルートも登山道の脇を通れば何とか登ることが可能。
夏山では多くの登山者が「吉田ルート」から登りますが、夏山以外では「富士宮ルート」から登る登山者が半数を超えます。
一番ダメなのが夏山以外に「吉田ルート」から登ること。ここには鉄の門があり、更に奥には二つのバリケードがあって人感センサーも設置されている。無理して入ると「立ち入り禁止」という音声が流れますが、それだけではなく「吉田ルート」の五合目から「泉ヶ滝」までは県道に指定されている外に、山梨県の管理施設にもなっているため、立ち入ると「不法侵入」になる可能性すらあります。
「吉田ルート」は江戸時代に流行した「富士講」という富士山を霊場として登拝する信仰から発展したルートです。江戸から甲州街道を経て、歩いて往復で八日ほどかけて登山した、それが現代にも引き継がれた歴史ある人気のコースとなっています。
ですが、夏山以外に「吉田ルート」から登山しようとするのは、そこをよく分かってない人たちで、テレビやユーチューバーの標的になってしまいます。









