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不完全な日常

音楽、舞台、読書、散歩、放射線

「天才ピアニストが気鋭のミュージシャンたちとチャーリー・ヘイデンに捧げるステージ」・・・いつものことだが、大きく売り込んでいる。


ゴンサロ・ルパルカバが天才だとは、まったく思わない。


その演奏は、生真面目な感じすらする。良いピアニストだ。


4月6日月曜日、無理矢理に時間を作ってブルーノートに向かった。


セカンドステージは、驚いたことに座席が半分ほどしか埋まっていない。


実に惨憺たるありさまだ。


それほど不人気なのか? ルパルカバ。


自由席を埋める人々の多くが、ぼくと同じようにひとりでやって来ている。


これはもう、生粋のファンかマニアだね。


ゴンサロ・ルバルカバ(ピアノ)


ウィル・ヴィンソン(サックス)


マット・ブリューワー(ベース)


マーカス・ギルモア(ドラムス)



チャーリー・ヘイデンに捧げる公演・・・そうか・・・知らなかった、チャーリー・ヘイデンは昨年7月に亡くなっていたのか。


演奏は、すばらしかった。MCは一切なく、ただただバラードだけを演奏する。


ゴンサロ・ルパルカバの演奏は、こういうスタイルにとても向いていると思う。


どこか不器用な感じさえするバラードは、心に沁みる。


アンコール曲は、なんだったろうか? その日一番の演奏だった。



それにしても、長年この店に通っているけど4人掛けのテーブルを独り占めできたのは初めてだったな。


次回は、アフロビート・オーケストラの「アンティバラス」。


こちらも、とても楽しみだ。

池袋で友人夫妻と落ち合い、ドイツ料理店で昼食。


お嬢さんが中学校を卒業したお祝いにかこつけて、昼間からビールで乾杯。


そのまま芸術劇場へなだれ込んだのだが、オール・モーツァルト・プログラムは睡魔を誘う。


指揮は、ジェラール・コルステン。


オーストリアの楽団で主席を務めていて、読響で振るのは3回目だそうだ。


ところが前回は東日本大震災に遭遇して演奏会はキャンセル。


その時に披露されるはずだったプログラムが、今回演奏される。



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モーツァルト:交響曲38番ニ長調K.504「プラハ」


モーツァルト:演奏会用アリア「あわれ、ここはいずこ」K.369


モーツァルト:演奏会用アリア 「うるわしい恋人よ、さようなら」K.528


モーツァルト:歌劇「皇帝ティートの慈悲」 序曲


モーツァルト:歌劇「皇帝ティートの慈悲」から“夢に見し花嫁姿”


モーツァルト:歌劇「イドメネオ」から“オレステとアイアスの苦しみを”


モーツァルト:交響曲35番ニ長調K.385「ハフナー」



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睡魔は確かに襲って来た。


でも、眠ることはなかった。


モーツァルトの時代にどのように演奏されていたかは分からないが、まるでライトミュージックのように軽々と聞かせてくれる。


ソプラノのエヴァ・メイも良かった。


抑揚が豊かで今日的な、素晴らしい演奏だった。


エヴァ・メイは、「イドメネオ」を歌い上げた瞬間に思わずガッツポーズ。


それがチャーミングで、ちょっぴりおかしかった。


彼女はとても大きな拍手を集めていた。


モーツァルトのオペラをもっと勉強しようと思う演奏会でした。


今回は、美しい女優さんのお招きがあって明治座に足を運んだ。


コロッケ芸能生活35周年記念公演。


ご招待が無ければ、決して行くことのない公演だ。







満員の客席を埋めているのは、ほぼ中高年層。


女性が多い。キミマロなどの客層と同じなのだろうか?


公演は2部構成で、休憩を挟みながら4時間も続く。




第一部は「渡る世間は倍返し」という芝居。


左とん平が遠山の金さんを演じる時代劇だ。


これが良くできている。


歌舞伎並みという訳にはいかないが、花道を活かした演出も、装置も音楽も仕掛けもしっかりしている。


時代劇を平然と楽しむ観客の方も凄いと思う。


江戸と現代は地続きであると感じているのだろう。


http://www.meijiza.co.jp/pastinfo/2015_02/intro/


第二部は、「コロッケものまねオンステージ2015」。


コロッケの芸は大したものだ。「ものまね」の域を超えている。


大勢のダンサーやパフォーマを従えたステージは、観客を惹きつけて止まない。


テレビでは公開できない(ディズニーのパロディとか)ネタもあり、繰り返し爆笑がわき上がる・・・。


ぼくのお気に入りは、長渕剛が歌う「崖の上のポニョ」。痺れた。


だけどオバチャンたちは、なんであんなに大きな声で笑うんだろう。

ぼくには笑いのツボが分からない。


もちろん楽しいのだが、ガハガハ笑うようなものでもないように思う・・・?




それにしても、この公演を昼夜2回、1ヶ月にわたって休み無く続けるのだから凄い。


朝9時に楽屋入りして、帰るのが夜9時だと女優さんは言っていた。


その気力と体力こそが、プロフェショナルの証。


とても楽しい良い公演でした。



今年になってからの忙しさは前年比120%という感じで、音楽を楽しむ余裕がない。


それでも無理矢理に時間を作って、「守屋純子オーケストラ2015年定期公演」に行って来た。




前半はホレス・シルバー(昨年亡くなった)の曲を中心に、華麗なアレンジと腕の立つプレーヤ達の演奏を楽しむ。


後半は、守屋純子の自作曲。


徳川家康の没後400年を記念して、岡崎市や静岡市から委嘱された作品群で、やがて「徳川家康公ジャズ組曲/厭離穢土・欣求浄土」という組曲として完成される予定になっている。


これは大注目作品だ。




最初に、「The House of The Winner(覇者の家)」、「Another Side of The Winner」の2曲を演奏。


守屋は、それぞれを「表家康」、「裏家康」と呼んでいた。


表は、まさに覇王の功績に寄り添った明るくスウィングするきれいな曲。傑作です。


裏は、変拍子の嵐。


天下を治めるまでの波瀾万丈・艱難辛苦を描いている。これもまた見事。


続いて、「Samurai Spirit of Mikawa Warrior(三河武士魂)」と「Mt. Kuno(久能山東照宮)」。


ジャズとサムライ・スピリットが見事に溶け合い、ひな壇に並ぶプレーヤ達も武士のように見えてくる。


刀をバリトンサックスに持ち替えた宮本大路は、そのまんま野武士でござる。


ソプラノ・サックスの近藤和彦は、小刀の名手というおもむき。


CDは10月頃に発売予定だそうだが、これは間違いなく「買い」だ。


予約できるなら、今すぐにでも注文したい。




アンコール曲は、「ディア・ハンターのテーマ」。


今も砲火の止まない国や地域を思うと、このせつないメロディーは胸に迫る。




メンバーは、以下の通り。


リズム : 守屋純子(P, Arr)、納浩一(B)、広瀬潤次(Drs)、岡部洋一(Perc)


サックス : 近藤和彦(AS, SS, FL)、緑川英徳(AS)、岡崎正典(TS)、アンディー・ウルフ(TS)、宮本大路 (BS)


トランペット : エリック・ミヤシロ、木幡光邦、奥村晶、岡崎好朗


トロンボーン : 片岡雄三、佐藤春樹、東條あづさ、山城純子(B- TB)




今日も楽しい夜だった。

久しぶりの歌舞伎。


国立劇場は、お正月公演らしく華やかに彩られていた。


演目は、「南総里見八犬伝」。


曲亭馬琴の名作。


今年は、「南総里見八犬伝」の刊行開始から200年目の節目の年なのだそうだ。


馬琴は28年の歳月をかけて、この物語を書き続けた。


晩年になって失明した馬琴は、口述筆記で物語を完成させたというのだから大したものだ。


馬琴が最後まで諦めなかったおかげで、200年経った今もぼくたちはこうして物語を楽しむことができる。








この日は、我が家のおぼっちゃまが歌舞伎デビュー。


ところが、台詞が日本語じゃないから分からないと言う。


高校で理系クラスだったおぼっちゃまは、教養が無い・・・。


それでも、舞台は面白かったそうだ。


お正月公演の華やかな舞台。


舞台装置は見事な力作。


衣装は豪華。


演出や仕掛けにも力がこもっている。


台詞が半分分からなくても、ぜったいに楽しい。










フィナーレでは、仇の扇谷定正(市川左団次)を中心に、八犬士がずらりと並らんで見得を切る。


みんなジョジョ立ちでポーズを決めてた、とおぼっちゃまが言う。


だけど、敵の奴が真ん中で、しかも高いところにいるのは変だ、とおぼっちゃまが言う。


しかも犬塚志乃は、あんなに頑張ったのに一番端っこに並ばされて可愛そうだ、とおぼっちゃまが言うのである。


なるほど、素直に見るとそういう風に感じるものなのだろう。


菊之助の犬塚志乃は、素敵だった。


板東亀三郎の犬田小文吾が、とても良かった。





2階ロビーには、武田双雲による「仁義礼智忠信孝悌」の旗さしものが飾られていた。



吹き抜けには大凧。


「手拭いまき」もある大サービス。


今年も楽しく舞台を楽しめそうだ。


ブラームスの4つの交響曲、4つの協奏曲に主要管弦楽曲を、4日間にわたって演奏するプロジェクト。


指揮は、パーヴォ・ヤルヴィ。


演奏するのは、ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団。


20年以上も共演を重ねて来た、『共に歳もとってきたロック・バンドのような関係』だそうだ。


後でその言葉に、「なるほどなあ」と肯くことになる。


会場は、東京オペラシティ・コンサートホール。







11日(木)のプログラムは、


ハイドンの主題による変奏曲


ヴァイオリン協奏曲 ニ長調


交響曲第2番 ニ長調




ヴァイオリン協奏曲のソリストは、クリスティアン・テツラフ。


ドイツ人にしては小柄だが、それでも胸の厚みがぼくらとは違う。


スーツをきれいに着こなすには、こういう体型が必要なんだよね。


楽器は1999年製造のペーター・グライナー(良く鳴る)。


オーケストラの中央に陣取る主席チェロ奏者(美女!)も、テツラフという名前だ。


兄弟だそうだ。


子供の頃から一緒に演奏してきて、こうしてふたりで日本のステージに立っている。


がんばれ、テツラフ兄弟!







ヴァイオリン協奏曲は、かなりポップな印象。


ソリストは、割と好きにやらせてもらっている感じ。


しかし方向性はきっちりとヤルヴィが握っている。


ヤルヴィは、2番を演奏する前に、協奏曲の輪郭だけをきっちり描きたかったのかも知れない。


それにしてもこのオケは、音が分厚い。驚くほど、分厚い。


そして柔らかい。


ブラームスの2番は、すごくドラマチックだった。


ヤルヴィが手綱を引くよりは鞭を入れる感じ(もちろん好き放題やっている感じではない)。


それでドライブのかかったドラマチックな演奏になっちゃうんだね。


良い演奏だった。







アンコールは、2曲。


どちらもハンガリー舞曲。


オケのメンバーは、まるで主人のかけ声を待つ猟犬のようだったよ。


ヤルヴィの一降りで、全力疾走する。


これで客席はまた、ひと盛り上がり。


この夜は、オケのメンバー全員がステージを去るまで、熱い拍手が止むことがなかった。


なかなかないよね、こういう夜は。


とても満足度の高いコンサートでした。


2年ぶりに、上原ひろみトリオ・プロジェクトが東京国際フォーラム・ホールAに帰って来た。


5,012席がぎっしり満員という、相変わらずの人気振り。


今回手に入れたチケットは、1階の7列目。


「ここの席はブルーノート東京なんかの距離感で、すごくお得感がありますね・・・」と同行者。


抽選でこの席を引き当てたぼくの陰徳をこそ、褒めてもらいたいものだ。




サイモン・フィリップスの要塞(ドラムセット)がよく見える。


やっぱり、この人は半端じゃなく上手い。


アイデアも豊富だし、手数と音色に幻惑されて、作り出されているリズムの正体が分からなくなる。


ツイン・バスドラがドゴドゴと鳴り響くと、会場内のスクリーンにはサイモンのスニーカーがアップで映し出される。


サイモン・ファンへのサービス。


途中でペダルが壊れるとかスティックが飛ぶとかいろいろなトラブルがあったが、まったく演奏には影響しない。


秋葉原をうろついているオタク系観光客のような風采だなあといつも思うのだが、実に凄腕だ。


5月のブルーノート東京での彼の公演は、やっぱり行っておくべきだったと悔やまれた。




この日も上原ひろみは、最初から最後まで全力疾走。


彼女のエネルギーは、どこから湧いてくるのだろうか。


ぼくはこの日風邪を引いていて、体調はすこぶる悪かった。


熱っぽいし、頭痛関節痛腰痛でコンサートどころじゃない感じ。


それでも朝に比べればずいぶんとマシだし、バファリンも飲んでいる。


しかしさすがにこの体調では、彼女の演奏を聴いても楽しくはないだろうと思っていた。


ところが、そんなことはなかったね。


楽しい、楽しい。演奏を聴いているうちに熱が下がってくる。


どうやら上原ひろみトリオには解毒作用があるらしい。


恐るべし、上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト feat. アンソニー・ジャクソン&サイモン・フィリップス。




最後は、5,000人のオール・スタンディング・オベーションで、2時間50分の長い演奏会が終わった。


ライブがあることの幸福を、しみじみと味わったよ。


よーしっ、調子も良くなったしビールを飲みに行くぞー!という流れになるけれど、アルコールを飲むとやっぱり調子が良くない。


ホールの外にまでは、彼らの解毒作用は及ばないのだった。


それにしても、"Alive"は本当に良い曲だね。


彼らに大看板がもう一枚増えた。




上原ひろみで今年のジャズ・ライブを締めくくるのも悪くはない。


それでも年末にもう一回どこかに行きたいなあ・・・と思いつつ家路についたのでした。

浅田良和、副智美という現役バレエダンサーが主催するスタジオの発表会。


第一回目だというのに、「くるみ割り人形」全幕を上演するという気合いが素晴らしい。


会場となるシアター1010は、初訪問。


随分と小体な劇場だ。


座席数は絶対に1,010席と予想していたのだが、僅か701席しかない。


ロビーもさほど広くないので、マゴの晴れ姿を見に来たジジババたちで大混雑だ。







実はワタクシ風邪をひいておりまして、頭痛発熱関節痛に腰痛と満身創痍の状態で、バレエ鑑賞だの逸材発掘なんぞと呑気なことは言っておられなかった。


客席に座り、誰にも悟られることなくウィルスとの戦いをじっと静かに続けていたので、何を踊っていたのか良く憶えていない。


後半は、「くるみ割り人形」。


昨年はKバレエの「くるみ割り人形」を見に行ったのだったなあ。


1年なんて、あっと言う間に過ぎていく。


クララを演じるのは副先生だろうか? パンフレットも買わなかったので、さっぱり分からない。


なかなかかわいいクララだった。


助っ人で参加してくれた先生方のおかげで、ステージはそつなく展開して行く。


子供達も良く頑張っている。


これは反則だろうと思ったのは、「ネズミの軍団」。


3歳から5歳くらいの子供達が、ネズミに扮してクララに襲いかかってくるのだ。


無茶苦茶カワイイ。


可愛すぎる。


観客席でも、大いに受けていた。


なんだかそれだけで、Kバレエに勝ったようにすら思えるじゃないか。


ずるいぞ、シンフォニーバレエスタジオ。





体幹が出来上がっている子は強い。


つくづくそう思う。


やっぱり体幹だよ、体幹を鍛えなければ、と思いつつ劇場を後にして、バファリンを買った。


体幹の前にその前にこの風邪をなんとかしなければ・・・。

街はすっかりクリスマス気分。


クラシック音楽を愛する老若男女が、冷え込んだ今夜もコンサートホールに足を運ぶ。


クラシック・コンサートの観客はいつも老々男女という感じだが、今回は学生とおぼしき若者も多い。


「カンブルランがトゥーランガリラを振るから、聴いてこい!」と、先生に言われたのだろうか?








指揮=シルヴァン・カンブルラン


ピアノ=アンジェラ・ヒューイット


オンド・マルトノ=シンシア・ミラー




「トゥーランガリラ交響曲」を生で聞くのは、初めてだ。


この曲で使われるオンド・マルトノという楽器を見るのも初めて。


昔のSF映画で使われていたようなのんびりとした電子音を出す。


ソリストのシンシア・ミラーが、15分休憩の間にせっせとセッティングをしていた。


最前列に、ピアノとオンド・マルトノ。


指揮台の向こうにはチェレスタが置かれ、最後列には無数の打楽器(打楽器奏者だけで10人!)が並んでいる。


さすがにステージが狭い。


なんだかそれだけでワクワクする。




正直に言うと、「トゥーランガリラ交響曲」は良く分からない、と思っていた。


ところが演奏が始まると、これがやたらに面白い!


CDでは聞こえない音が多いのだ。


そうかそうか、こういう音楽であったのか、とようやく納得した。


やっぱりオケの演奏は、生で聴くのが一番だ。




カンブルランの指揮も初体験なのだが、彼のスタイルは好きだ。


音楽の全体が透けて見えるような、明解な指揮。


1時間半近い長大な曲(全10楽章!)で、途中で眠っちゃいそうなところもあったけど、気合いの乗った良い演奏だった。


アンジェラ・ヒューイットのピアノが凄く良かったし、ソリストとオケの対話も素晴らしかった。


演奏終了後のカーテン・コールは、なかなか熱かった。


読響は来春、酒井健治の新作「ブルーコンチェルト」(前半に演奏)と「トゥーランガリラ」を携えて、ヨーロッパ・ツアーに出発するそうだ。


ヨーロッパでの評価も楽しみだ。







カーテン・コールの後で、オンド・マルトノを見るためにステージ前にわらわらと人が集まっていたのが面白かった。


今夜も楽しい演奏会でした。

夜が明けて、朝風呂へ行く。


周囲を山に囲まれているのため、露天の風呂にも朝日が届かない。


あたりが陽射しを浴びて輝くのは、午前9時を過ぎてからだ。







「泡の湯」では、男女それぞれに内湯と露天風呂が用意されている。


そのほかにこの混浴露天風呂がある。


この混浴露天風呂を利用するカップルが、少なくない。


湯が白濁しているので、周囲の目を気にしなくて良いからだろう。


ぼくは昨晩は、この露天風呂を独占して気持ちの良い時間を過ごした。


朝風呂の後は、朝食だ。







ビールはもちろん気分だけ(ノンアルコール)。


可も無く不可もない朝食を食べながら、本日のプランを確認する。


まず、白骨温泉にほど近い駐車場にオートバイを置いて、バスもしくはタクシーで上高地に向かう。


上高地から松本まで走り、昼食は再び蕎麦。


それから松本城見学。


それでは準備をして、出発しよう。







上高地では、自家用車の乗り入れが禁止されている。


周辺に点在する駐車場に車やオートバイを置いて、タクシーもしくはバスを使う。


3人でタクシー乗ると、バスの料金差はほとんど無くなる。


4人ならば、バスよりもタクシーの方が安い。


ぼくたちは「茶嵐」という駐車場にオートバイを置いて、タクシーで大正池に向かった。







上高地で最初に出会うのが、この景色。


大正池。


奥行きのある風景が美しい。







上高地を訪れる観光客は、とても多い。


大型の観光バスが、次々に駐車場に入って来る。


時には駐車場からあふれ出して、路上で待機するバスもあるほどだ。


外国人観光客も多い。


タクシーの運転手は、中国、韓国、台湾、東南アジアの観光客が多いと言っていた。







落葉した森は、光が入って明るい。


葉を落とした木立ちは、静謐な美しさをたたえている。


良い森だ。


たまにツキノワグマが姿を見せるらしい。







上高地から松本へと流れ下る梓川。


上高地の景色に、この清流は欠かせない。


川の両岸には、遊歩道が整備されている。


河原の散策を楽しむ人たちもいる。






振り返ると、厚みを増した重そうな雲が広がっていた。


山の天候は変わりやすい。


帰り道、雨に降られるかも知れない(そしてその通りになる)。








この道路(国道158号)は、梓川をせき止めている奈川渡ダム の堤の上を走っている。


道路の左側が、梓湖。


そして右側は、高さ155メートルのコンクリートの崖。







崖の下を見下ろすと、発電所が見える。


このダムは、なかなか見応えがある。


梓川には3つのダムが設けられているが、一番上流にあるこの奈川渡ダムが一番大きい。


ダムマニアならずとも、一見の価値はある。







昼食は、とうじ蕎麦


柄のついたザルのような道具にひとまとまりの蕎麦を入れ、鍋の中で温める。


鍋の中では、長ネギ、油揚げ、しめじ、人参、鶏肉などが入った蕎麦つゆが温められている。


温かい蕎麦を蕎麦猪口に入れ、鍋の蕎麦つゆをかけて食べる。


豊かな滋味を感じさせてなかなか良い。


「とうじ」とは投じる意味だそうだ。







店の名前は野麦路


とうじ蕎麦は、野麦峠周辺の郷土料理らしい。


次は、松本の中心にある国宝松本城


これは凄い。







今からおよそ400年前に作られた、五重六階の巨大な木造建築物。


戦闘を目的に作られた城は、平時に作られた城とは異なる迫力がある。


城の高さは、およそ30メートル。


最上階の窓からは、遠くの山並みが見えた。







城の内部では、一方通行の順路が指定されている。


順路に従って列を作って前に進む。


混雑していると、展示資料をゆっくり見ることもできない。


それでも当時の築城術のレベルの高さが理解できる。


さまざまな展示物は、往時の雰囲気を伝えて楽しい。







およそ40分ほどで、城内を一周。


外に出ると、少し傾いた西日を浴びて城が輝いていた。


重要文化財である旧開智学校も見学しようと思ったが、すでに閉館時刻だった。


という訳で、本日の観光は終了。


ここから先は、高速道路を走るだけだ。


自宅までは300kmほど。渋滞がなければ、大した距離ではない。


ところが、上信越自動車道の佐久あたりから、土砂降りの雨が続く。


途中で小止みになったが、埼玉県に入ると再び叩きつけるような雨。


最後の最後に、試練の時が待っていた。


でも、楽しい2日間だった。


1200RTクラブのみなさま、御世話になりました。ありがとうございました。


(おわり)