桜咲く #7 | 旅猫ゴッツ

旅猫ゴッツ

ご主人様と暮らしておりした☆
しかし突然野良猫・・・
いや旅猫に・・・・・・
でもまあそれはそれで楽しいけど☆

やっとだ、

やっと帰れるんだ、

私の帰る場所、

ご主人様と会えるんだ。


『ゴッツ君、

猫がいるのがわかると病院に入れないから、

またちょっとジッとしててね』

えー!

“ジー”

バックを閉められてしまった。

ミナミは病院に入り

ご主人様のいる場所を聞き、

また歩き出した。


ミナミの足が止まった。


“トントン”

『はい』

“ガチャッ”

『こんにちは』

『・・・・・・この声』

『小川さん・・・・・・』

『もしかして、

 ミナミか?ミナミなのか?』

『やっと、逢えた・・・・・・』

『ミナミ、どうしてここが』

『マナちゃんって女の子から

 ここにいるって聞いてきたの』

『・・・・・・』

『小川さん、どうして、

 どうして連絡してくれなかったの?

 何度も電話も掛けたのに出てくれないし、

 ・・・・・・やっぱりお父さんに?』

『ああ、病院は辞めさせられたよ、

 お前にミナミはやらないって、

 もう結婚が決まってる男がいるって、

 お前よりミナミを幸せにしてくれる男がいるって・・・・・・

 はっきり言われたよ』

『やっぱり・・・・・・

 お父さんは、小川さんから急に

 田舎に帰ることになったから

 辞めるって言われたって、

 でも嘘だって分かってた、

 父が本当にごめんなさい』


『謝らなくていいんだよ、

 私も悪いんだ、

 私が諦めてしまったんだから、

 君と離れてからわかったんだ、

 ミナミを諦めたことをどれだけ後悔したか・・・・・・

 君を探しに行きたかった、

 でも私は勇気がなかったんだ・・・・・・

 でも、ずっと逢いたかった・・・・・・』

『小川さん、

 私、家を飛び出してきたの、

 もうお父さんなんて関係ないわ、だから』

『ミナミ・・・・・・私はもう・・・・・・

 長くないんだ』



今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
次回いよいよ最終回☆
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