桜咲く #8 | 旅猫ゴッツ

旅猫ゴッツ

ご主人様と暮らしておりした☆
しかし突然野良猫・・・
いや旅猫に・・・・・・
でもまあそれはそれで楽しいけど☆

『そんな・・・・・・

嘘でしょ!?』

『ここの病院の医院長先生は知り合いでね、

頼んでカルテを見せてもらったんだ、

私も医者だ、

正直見なくても薄々感じてはいたんだ、

手術をしても治せる可能性はほとんどない・・・・・・

もう手遅れなんだ、

 病院から手術も進められてるんだけど、

 手術をすればその時点でもう、

 死んでしまうかもしれない』

『でも手術を遅らせたら、

 治る可能性がどんどん少なく・・・・・・』

『そしたらもう待っててあげらえなくなるんだ・・・・・・』

『待ってるって誰を?』

『私の家族さ』

『家族?』

『ああ、私が君の父親の病院を辞めて、

 君からも離れ、

 生きる意味さえも分からなくて、

 路頭に迷ってた、

 そんなとき

 雨の中、

 段ボール箱の中で、

 びしょ濡れで鳴いている猫がいたんだ』

『猫・・・・・・』

『こんなに小さいのに、

 びしょ濡れになりながら、

 必死で生きようと鳴いているその猫を見て

 自分が恥ずかしくなった。

 私には出来ることがある、

 それを一生懸命やろう、

 そう思えるようになって、

 その猫と一緒に島に来て診療所を開いたんだ』

『小川さん・・・・・・』

『私はその猫のおかげで立ち直れたんだ、

 誕生日もわからないけど、

 出会って1周年のお祝いを一緒にしようと思っていたら、

 私が倒れてしまって・・・

 ゴッツはどこかへ行ってしまった、

 無事でいるとは聞いるんだ、

 でもそれが本当かどうかもわからない・・・・・・

 でも不思議だな、

 君が来てから、

 鳴き声が聞こえるような気がするんだ、

 ゴッツが私を呼ぶ鳴き声が・・・・・・』

『小川さん!』


“ジー”



ニャー!
(ご主人様ー!)


『ゴッツ!』

私はご主人様の胸に飛び込んだ。

ご主人様は私を抱きしめてくれた。

気持ちいい、

ご主人様の匂い、

ご主人様の温もり、

やっと帰れたんだ、

ご主人様~!

『ゴッツだ!本当にゴッツだ!』

そう言いながら頭を撫でてくれた。

『ミナミ、どうしてゴッツを・・・・・・

夢みたいだ』

『ゴッツ君のおかげで私、

 小川さんのところまで来れたの、

 私も夢みたいよ』

『こんな奇跡が起こるなんて・・・・・・』

ご主人様は天井に目を向けた。

『ミナミ』

『はい』

『手術受けてみるよ』

『えっ・・・・・・うん』

『可能性がほとんどないのは分かってる、

 でも、不思議と治る気がするんだ、
 
 私には生きる意味がある』

『小川さん・・・・・・』

『だから・・・・・・手術が終わって、

 無事で帰って来れたら、
 
 そのときは・・・・・・

 結婚しよう』

『はい』




今日も最後まで読んで頂き本当にありがとうございます☆
旅猫ゴッツは次回ついに最終回を迎えます☆
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