もう、いい歳をして、
今さら、何を求めて、そうガツガツ生きているのだろう?
別に喰うに困るでもないし、まだ自分のことが自分で出来て、
もう何をしようが、まぁ、悠々自適。
この老境に、もう何の不満もないはずなのに・・。
無邪気に夢を信じられた幼少期。
何処かで夢を死守して、大人になることを拒否し、葛藤した青臭い思春期。
そして泥濘に藻掻いた泥臭い青春の蹉跌。
孤独と絶望にお先真っ暗。一筋の光を求めて、
足掻き駆けずり回って、延々と綴る暗黒時代。
そして、今、
まさか辿り着けるとは思ってもみなかった『至福のベンチ』
結局、一人なんだよね。
兵庫、ド田舎、傘寿、独居老人。
結構、波瀾万丈。
でもなぁ、
これ、危ないぞ!!
これ、ヤバい!!
そう思わせる場面にも、幾度か遭遇。
そんな時、自分には、必ず奇妙な安全装置が働いて、
何故か、それを回避。
自分のことは、自分で・・・!!
一人暮らししているからには、買い出しから何から何まで、自分のことは、まだ自分の手で・・。
それが段々、ヤバくなってきた。
正月に遠路はるばる、東京から遊びに来た若い奴。
結構爺々の手足となって、快適ライフ。
爺々を助手席に座らせて、買い出しなんかもしてくれる。
自分の車の助手席に座して、車が動いてくれるなんて、
これ、案外、『至福のベンチ』かな、と思えたりもして・・。
近江八景、
西国三十三カ所、
彼奴を相手に繰り出してみようかな・・。
あらぬ妄想を描いている内が、華。
もう爺々には、そう時間は残されていない。(笑)