ジェンダーギャップ指数【2014年11月号】 | いおく美里です!

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前県議会議員のいおく美里です!

■ジェンダー・ギャップ指数
10月末に
2014年度の「ジェンダー・ギャップ指数」が発表されました。

これは世界経済フォーラム(WEF)が
世界各国の男女平等の度合いを指数化したもので、
女性の地位を経済、教育、政治、健康の4分野で分析されています。

日本は調査対象142カ国のうち104位でした。
105位だった前年より順位を1つ上げましたが、
それでも経済協力開発機構(OECD)加盟国では韓国の次に低い順位です。
 
日本は国際的に見て男女平等ではないということです。

女性の労働参加率や管理職が少なく経済で102位、
政治も議員の少なさが響いて129位。
優れていると思われる教育でも93位。
識字率と中等教育が世界1位と評価される一方、
意外にも大学以上への進学が105位ということです。

1位は6年連続でアイスランド、
2位はフィンランドで上位は北欧を中心に欧州の国が大半を占めました。

■「女性の活用?!」
 安倍総理は「女性が輝く国」にすると、
「女性の活用」を打ち出しています。

私もこれまで議会で何度も取り上げてきた
「女性の社会進出」ですが、総理の手法には違和感があります。

アベノミクスは基本的に中央集権的な政策で、
国が地方を引っ張っていく、
国がうまくいけば
その恩恵が地方にも浸透していくという考え方です。

トップダウンで輝けと言われても、輝くことは難しい。
さらに今、病院から家庭での介護へとその舵もきられています。
介護も育児も、子育ても女の人がする。
さらに社会進出までせよというのは無理があります。
イクメンという言葉もありますが、基本的に女の人がして、
少しだけ男の人もお手伝い。
そんな考え方ではなく、社会全体で行うべきです。

■フィンランドでは
 先日、フィンランド大使館と意見交換を行いました。
フィンランドはジェンダー・ギャップ指数2位、
お母さんに優しい国1位という評価がされています。

例えば、働いている人のうち44%は女性、
上場企業の取締役会に占める女性の割合は約30%で世界一。
その結果、女性の賃金は男性比82%。

さて、
フィンランドも元々女性の地位が高かった訳ではありません。

厳しい環境や少ない人口の為に女性の社会進出が促進されました。
社会進出を十分に行うためには、
女性が十分な教育を得られ高い能力を持つチャンスが得られることと、
そして出産や育児に対し「女性の役割」とだけ押し付けるのではなく、
男性も社会も参加し主体となる。

その結果として、
フィンランドでは女性の社会参加が促進さるだけではなく、
出生率も増えています。
これは人口減少社会に突入している日本、
そして女性の有職率が全国で最下位の奈良県おいては、
大いなる参考事例となるはずです。
 
輝け!と上から目線で言われるのではなく、
どうしたら輝くことが出来るか?阻害要因は何か?
そのための社会のあり方は何か?
から議論をスタートするべきだと考えます。