県立高校にエアコンの設置を!近畿では奈良県だけが未設置【2014年10月号】 | いおく美里です!

いおく美里です!

前県議会議員のいおく美里です!

■県立高校にエアコン設置を
過ごしやすい季節となりま した。
今夏の気温のピークは7 月。
地球温暖化により全体的な気温は上昇し続けています。

学校の教室温度も、
30 度を超える日が何日もあるようになりました。
しかし県や行政は学校 にクーラーの設置は行ってはいません。

これは当たり前なのではなく、
近畿の公立高校でクーラー未設置なのは奈良県のみです。

民主党は一貫し、
県立高校のクーラー設置を求めてきました。

所属をする文教くらし委員会で、
今回もエアコンの設置について議論を交わしました。

■PTA によるエアコンの設置
今、33校ある県立高校の内、
14校にクーラーが設置されていますが、
県が設置したものではなく、
当該学校の PTA により設置されたものです。

エアコ ンの購入、設置、維持管理、
このすべてが PTA つまり、親ごさんの負担で設置されています。

■なぜ設置できないのか?
県の主張は2点です。
1)先 ずは耐震化を100%実施した い。
2)クーラーそのものが、 生徒の発育に悪影響を及ぼすことも考えられる。

当初は、耐 震化が必須で、
クーラーなどと ても議論すべき事項ではないという雰囲気でしたが、
議論を 積み重ねる内に、
先ず耐震化を 行い、
その後でと少しずつ対応 が変わってきたように感じま す。

一方最近の答弁、
および委員会で他の議員から発言が増 えているのが
2)の議論です。
「日本には美しい四季があり ...」や「我慢する心...」
その背景には、精神論が見え隠れして なりません。

■いったい室内の温度は?
8月の文教くらし委員会を受け
県はようやく教室温の調査を始め、
8月25日~9月5 日までの間、県内3校で計測を行いました。
奈良市での結果は、
29日以外の8月は毎日30度を 超え、
最高で 32 度を記録しま した。

我慢する心を養うことは 大切ですし、
日本には美しい四 季もあります。

しかし、気温が ピークを迎えた7月はまだ
夏休暇前、
32 度を超える室温 の中では
十分な学習環境が提 供できているとは言えません。

■中退率、10倍?!
私たちは、
PTA によるクーラ ー設置校と
未設置校の中退率を比較しました。

設置校は 0.32%と全国平均より低い数値です。
一方、未設置校では 4.11%。

実に設置校の 10 倍以 上の中退率。

ただクーラーを設置すれば、
中退率が改善すると言いたいのではありません。

PTA でクーラーを設置しよう という学校は、
いわゆる進学校 で、
親が学習に熱心であること が想定されます。

子どもの学力 は
様々な成長の段階で積み上げられてきた子育ての総和です。

親ごさんの想いももちろん重要ですが、
子どもは社会が育 てるという
チルドレンファー ストという理念に立ち、
親の財布の重さによって子どもたちの育つ環境に
違いがあっては ならないと考えます。

ここは公 がしっかりと、
子どもたちの環境を同じように整えるべき。

そのためにも、県立高校へのエア コン設置をこれからも求めて 参ります。