1話当たりの制作費が半沢直樹の2倍、6000万円かかっているのだという。


アスラOSを起動したラストクイーンとの戦い。桐谷のアクションがなかなかサマになっている。

 

 

 



 


このドラマに出演して得したのはこの娘と、サプリ役の本田翼だけだったんじゃないか?


 


 

結局七瀬による「兄殺し」の説明はなかった。

 

ロイド:「いままで有り難う。いつかまた逢おう」  なんなんだこの意味深なセリフは・・・・

 

 

 

土下座してお涙頂戴するシーンなど無意味だ。時間の無駄。

 


エンケンの熱い演技も脚本がクサすぎてやや空回り。勿体ない。

 

 


妹機を抱いていきなり「光の昇天」、自爆。

 

 
ドカーンと砕け散る姿はNASAのスペースシャトルチャレンジャー号のオマージュか(↓)?

 

 


同じ泣いてるシーンでも「八重の桜」の綾瀬はるかのほうが演技は百倍上手い。

 

この番組の放送日2013年12月15日。CM明けから世界が一変してるんですけど。

 

クレジットが流れ出した。「わ~もう終わり?まだほとんど謎が解決されてないのにな~」

 

 

黎士の助手:「(沫嶋黎士が)突然インドに資料探しに行ってから3週間くらい戻ってきてないんです。結婚式(12月15日)までには必ず帰ってくるからって」

 

おかしいな。すでに起こった歴史的事実が同一時空でいつの間にか変わるということはあり得ない。この矛盾を考察するのに3晩かかった。

 

さら~っと見ていたら「何やこれ、滅茶苦茶やないの」とツッコみたくなるが、ちょっとこのタイムパラドックスについて考えてみた。

 

沫嶋黎士は2013年10月7日に敵アンドロイドラプラスによって亜空間に連れ去られ射殺された後に墜落したインド行きの飛行機から角城たち敵アンドロイドでではなく、葦母衣朔の勝手な行動で奇跡的に肉片が回収されてDNA鑑定で沫嶋黎士と確認されている。が、ロイドの出現で例の飛行機には乗らずに強盗に拉致さて助かったという角城達の謀略工作によって2013年の世界では歴史的には沫嶋黎士は死んでいないことになっている

真実はどうであれ、表面上ロイドがラストクイーンとともに自爆するまでは、沫嶋黎士は生きていたことに歴史上でもなっている筈だが、ロイドの消滅とともに沫嶋黎士はフラっとインドに出かけたため居なくなったことにして一見矛盾点は無いように見える。

 

再プリントアウトされたロイド:「100年と24日、2時間13分ぶりだな」

 


この24日3週間くらいがヒント。ほぼ同じ期間。

 

2013年12月15日の時点で七瀬を見舞う沫嶋研の面々はラストクイーンの差し金で射殺されようとするところを角城によって救われた。葦母と星はラストクイーンに撃たれて死にかけたし、SITの連中もラストクイーンを見ている。彼女が消えても彼らの記憶が消える事は無い。

 

この矛盾を解決する手が一つだけある。

劇中では語られなかったが、サプリが一連のラストクイーンや敵アンドロイドにからんだ人間の記憶を都合の良い「未来のテクノロジー」で消去したとしたら、ロイドが言うように「ラストクイーンを歴史上に存在しなかったこと」に出来るかも知れない。

 

2013年10月7日頃には既に未来からの干渉で世界的に密約が進んでいることが第一話で語られている。密約はしたもののの、いつの間にか未来のアンドロイドからの連絡が途絶えてしまったので、そもそも歴史の表面に出ない密約を交わした人々が何かだまされたとか不都合があったと騒ぐわけでもない。


抱きつく麻陽を思わず抱きしめようとするも止めるロイド。その役は自分ではないとわかっている。

 

 


 

 


このシーンは「ルパン三世カリオストロの城」の名シーンへのオマージュか?

 

 



5Dプリントアウトされたロボットの延長的なアンドロイドでキューブ状のメモリーチップをイジェクトするような存在なら、やっぱり生身の人間を再現したものではない筈だ。だが、その次のシーンで「生体活動モードに切り替えます」とある。

 


何だこりゃ。このシリーズで描かれているアンドロイドは極めて人間に近い組成、構造のレプリカントとは違い、ロイドの先進型であるラストクイーンでさえいかににもメカっぽい骨格やら機械的な臓器みたいなのがその設計図から見て取れる。ナノマシーンの集合体であるこれが、生身の人間変化し得るのか?

 



 

ポリスクラウドによって破壊されたと思われていた沫嶋黎士の脳データは公式HPの説明によれば、

 

『安堂麻陽を護るため、ARX II-13(ロイド)を2013年に送り込んだのは沫嶋黎士である。ロイドへのコマンド(命令)は、2113年に運ばれた黎士の脳(ゼロクラウド)によるもの。また、沫嶋黎士の脳データはポリスクラウドに破壊される直前に、周囲の仲間がデータを分散して隠していた。そして、“想いの素粒子”によって、破壊された沫嶋黎士のブレインバンカーに黎士の脳データが集結。ロイドの筺体へ脳データを送信する。』ということらしい。これも都合のいい話だが。

 

最大の謎はラストシーン。

 

薄暗い部屋の置かれたパソコンは研究室や沫嶋黎士の自宅のパソコンではないようだが、

 



ここで使われている声はロイドがゼロクラウドと交信したりOSシステムの変更とかしていたときにいつも使われているARXII-13の音声データと一緒。

 

 

「チッ(舌打ち)、YES 」といっているのは誰だ?

沫嶋黎士のキャラからして舌打ちするような人じゃないと思うから、これは声からしてロイドだろう。

 

だとしたらARXII-13(=ロイドの人格を持つアンドロイド)を今一度5Dプリントアウトして一体何をしようというのか???


 

さてシリーズ終了ということで、得られた情報からタイムパラドックスについて考えてみる。

 

沫嶋黎士によって歴史が改変されてしまった未来からアンドロイドがその改変を阻止しようと沫嶋黎士や安堂麻陽を殺そうとする。

この時点ですでにおかしい。敵安奴とイド現代のいつ頃にプリントアウトされたのか?彼らのいう沫嶋黎士によおる歴史の改変はどの作業のことを意味するのかの定義によって大きく解釈が異なるからだ。

今回のストーリーのまま2013年10月7日にインド行きの飛行機事故を免れた沫嶋黎士が戻ったとすると、ロイドを送ってきた沫嶋黎士の脳データはどこから来たの?という疑問がわく。

これは以下のように考えると辻褄は合う。

 

裏歴史(本当に起こっただけど、誰もその事実を知らないから歴史的事実として2113年の未来に於いてもきろくされていない事象)では、ラプラスに殺害されたが直後にどういう目的があってかわからないが、未来からの敵アンドロイドによって沫嶋黎士の脳データがセーブされたことも既に確定した歴史的事実。

 

最初の歴史改変が沫嶋黎士によるタイムケーブルオープン。これによって未来と通信したことによって未来からアンドロイドが現代に来る(時期A)と仮定する。彼らのミッションはアンドロイドが人間を支配するというもので、それが成功している未来Xから来た筈だったが、沫嶋黎士がタイムケーブルを閉じてしまった(時期B:沫嶋黎士による歴史改変その2)ことで未来から現代に侵攻することができなくなった。

その結果、時期Aにプリントアウトされたアンドロイドを送ってきた元の未来は変更され未来X-1とする。

時期B移行ののアンドロイドは元居た未来Xではなく変更された別の未来X-1と交信することで、元居た未来Xが「沫嶋黎士によって歴史が改編された」と知るに至り、それを修正するために2013年10月7日(時期C)に沫嶋黎士を殺害。その直後ロイドがプリントアウトされて(時期D)からはドラマの通り。

 

現代におけるタイムラインはAからDに流れていて、ロイドが自爆する時期Eに到達する。現代で時期DからEに移行していくのと同じタイミングで未来X-1に沫嶋黎士の脳データが破壊されたが、未来X-1Cにおいてタイムケーブルが復旧しない。それは沫嶋黎士の脳データのバックアップがが未来X1-Cどこかに秘匿されているか、安堂麻陽を守ろうとする超越的な「想い」の力がタイムケーブルの再開を阻止しているからこそ「安堂麻陽を殺さなければならない」という結論にポリスクラウドが到達するのは未来X-Cダッシュであり未来(X-1C)のさらに未来(X1-Cダッシュ)において初めて分かったことが時期BからCで現代において敵アンドロイドが通信した未来X-1と同じであるはずがないのだ。問題点はここにあった。通信できるはずのない今ぜんざいの改変されてた歴からはたどれないシナリオの未来と通信できているところが矛盾点。

 

もうひとつ忘れてはいけないのが沫嶋七瀬のデスクもどういう経緯かわからないが5Dプリンター能力多重人格のひとつ沫嶋レイコによってがあっておそらく未来でも作られたことにない機体ARXナインスThe

Last Queenが2013年で初めてプリントアウトされたことも歴史改変要素。こうした歴史の縦糸を揺るがす事象が短時間に起こって、その因果としても未来が複雑に影響して、その未来からの指令でまた歴史改変となり得る行動がいくつか起こってもうぐじゃぐじゃになっている。

 

「Back to the Future」3部作にしてもそうだが、過去に行って歴史を変えたら、もとあった未来は消滅するる。元合った未来の枝の先は干渉した時点で一旦切り落とされるが、そこから新しい芽が違った形で伸びる。複数の枝別れした末端の未来が同じ過去にアクセスしてくるからおかしいことになる。

タイムパラドックスのこんがらがってがっている問題点がどこにあるか分かった。

 

ここまで考えをまとめるのに1週間近くかかった。

 

未来に行くことは理論的には可能だ。相対性理論によれば、光速に限りなく近い速度で移動し続ければその移動している人の系では時間の経過が無限に近く延長していくので宇宙が刻んでいる時間の流れの系からは静止したままの状態でああり続けることが可能で、光速移動している時間が長ければ長いほど先の未来に到達することができる。

 

しかし、過去に遡るのは無理だろう、やっぱり。光速を超える速度のタキオン粒子みたいなものがあるとして、それによって通信することは未来からのデータを受け取ることができるありえないテクノロジーが完成した時には未来と通信することくらいはできるかもしれないが、未来人が過去に行くことなど不可能なのだ。

 

これまでの「安堂ロイド」についての記事はこちらを参照(↓)のこと。

その1:第4話まで 、 その2:第5話を見て第8話まで第9話を見て