朝晩の冷え込みが厳しくなり、本格的に寒くなってまいりましたが、
12月20日、水前寺とうや病院管理棟会議室にて、
土曜健康サロンを開催しました。
14名の地域の方のご参加がありました。
講師は、松永副院長。
テーマは、「認知症update2021」でした。
認知症の話は、今までもありましたが、今回は“アップデート”。
どんな最新の話題が出るのでしょう?
『わが国の認知症高齢者は、約200万人、85歳以上の約4人に1人が認知症です』
という衝撃的なはじまり。
認知症の約7割はアルツハイマー型認知症で、
アルツハイマー型認知症の発症は70代だとしても、
脳の中では、40~50代から始まっている…というさらに衝撃な事実…!
40代の私も、他人事ではすまされないと感じました。
福岡県久山町はご存じでしょうか?
ここでは、日本人を代表する生活習慣病のサンプルとしてのデータが集められていて、
1985年からは「認知症疫学」研究が進んでいます。
この結果から、認知症の有病率が時代とともに急増していること。
なかでも、アルツハイマー型認知症のみが増えていることがわかりました。
また最新の「アルツハイマー治療薬」についての話題もありました。
薬物治療も夢ではない時代になってきたのでしょうか…
松永副院長によると、
①効く人と効かない人がいる
②高額である(1人あたり年間600万円!!)
…という問題点もあり、実現はまだ先になりそうです。
そこで、やはり「今」必要なことは「早期発見」と「認知症予防」です。
「早期発見」の研究も進んでいて、
現在はPETである程度わかるそう(しかし、自費で10万円程度かかる)ですが、
まもなく血中濃度を測ることで早期発見できるかもしれないという
明るい未来がみえています。
「認知症予防」については、
活動性の低下が影響しているといわれ、
「運動することが一番大事」といえます。
運動をすることで、記憶のシナプス繊維が太くなるので、
アルツハイマー病の発症を抑制するといえるそうです。
松永副院長より、ややきついくらいで歩くこと。
頭を使いながら歩くこと(散歩で、楽しみを見つけながら歩くのも)がいいようですよ。
と紹介されました。
栄養部の1品料理は、「抹茶クリームのカップケーキ」でした。
今回のレシピ紹介担当は吉川管理栄養士で、
韓国に住んでいた(留学経験ありとのこと!)ことがあり、
今回のカップケーキも韓国のカフェをイメージして作られたものだそうです。
レシピはこちら↓
カップケーキの上にのせられた
緑色のクリームとデコレーションの赤いチェリーは、
クリスマスカラーでとてもかわいらしいものでしたが、
生クリームには今回の講話に出てきたココナッツ
(ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸は脳のエネルギーになります)と
生地にはアーモンドプードル
(抗酸化物質、血液をサラサラに脳の細胞を健康にたもちます)が
入っているという認知症予防にうれしいレシピでした。
最後に、
2007年(平成19年)にスタートした土曜健康サロンが、
今回150回目を迎えました~!!
月に一度、
…ここ2年間は残念ながら新型コロナウイルスの影響を受け、
年3~4回開催となり、
入館時の健康チェックと手指消毒の徹底をし、
栄養部の一品料理の提供は、
お持ち帰りのスイーツ(毎回工夫を凝らされているもので、喜ばれています)
へと変わりましたが、
松永副院長の講話は変わらず、旬を取りいれた医療・食・環境問題など
多岐にわたる情報を地域の皆さまへ届けてくださいました。
サプライズで、栄養部 藤永管理栄養士から
代表で感謝の言葉と花束のプレゼントが松永副院長へ送られ、
少し照れた先生の表情にこちらもうれしくなりました。
サロンの地域参加者がお帰りになられた後に、職員で記念撮影を行いました。
次は、200回でしょうか??
参加してくださる皆さまのおかげで続いています。
これからも、土曜健康サロンをよろしくお願いします。
な