国立新美術館で開催中の「ピカソ meets ポール・スミス」展でこれは、と思う作品、《トラックの玩具で遊ぶ子ども》の主観レビューをお届けします。
子供がトラックのおもちゃで遊んでいます。
子供はおもちゃに夢中になり、それ以外のことは目に入っていないように見えます。
顔や身体、両手の向きもトラックへと集中しており、子供自身の小さな世界に没頭しているようです。
背景に描かれた草花は、写実的な風景というよりも装飾的な線や形として描かれており、子供を取り巻く世界というより、むしろ子供が捉えている世界そのものを表しているように感じられます。
そのため鑑賞者は、子供の世界の外側から、その世界をそっと覗いているような感覚を覚えます。
さらに、画面下部を横切る鮮やかな赤は、複雑な画面全体を引き締めると同時に、子供とトラックの存在する領域を際立たせ、子供の世界をより強く意識させています。
パブロ・ピカソ(1953)《トラックの玩具で遊ぶ子ども》パリ国立ピカソ美術館

