燃えあがる荒野 | 音楽・映画・スイーツをご提供致します。

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韓国映画、ドラマ、たくさん観たい!
渡辺美里、岡村靖幸、佐野元春、大江千里、EPICで育ちました。

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船戸与一/原作『満州国演義』による
『燃えあがる荒野』初日観てきました。

9巻ある歴史小説を3年で3部作、
その記念すべき第1部の初日です。

今回はどのシーンを濃く取り上げられているのか、
キャスティングはどうなっているのか、
とても楽しみにしていました。

お芝居を観る前、再度1巻を読み直しました。

左脳に満州での出来事、
右脳に日本での状況を叩き込みつつ
敷島四兄弟、怪しい間垣や特高刑事、
吉林お静も含め、周りを取り囲む女性陣も気になります。

小説を読んでいると、
なぜか私の脳内は漫画となり、
人物が動き出し、
セリフの声まで聞こえてきます。

舞台初日ギリギリまで夢中で読んでいたので、
着席して真っ先に見たのは配役が記載してあるパンフレット。

壱成くん三郎だったか!
四郎かな、三郎かな、
どっちも合うけど、
ツイッターにアップされていた軍帽の写真が、
ヒントを下さってましたね。
知香さん、まさこだ!想像と同じ!
などと舞台が始まる前から1人大興奮!

実際舞台を観ている時も大興奮!

まるで小説から飛び出してきたかのようで、
ハードボイルド的なワクワク感が人より多く感じた気がしています。

しかも軍用のシェパード犬である猪八戒役を、
舞台俳優さんが演じるというのも凄い!

頭が良く感も鋭く、人情味もある猪八戒。

人間っぽくもあるので、
舞台でこの役無しでは考えられない、
と思っていたら人間がやるっていうね!

この感動誰かと分かち合いた〜い!

と、思わず脚本演出の森井さんに心の中で敬礼。

そして注目すべきは、
敷島四兄弟の、バラバラな性格。

太郎=インテリな外交官、
次郎=ワイルドな馬賊
三郎=生真面目な軍人
四郎=気弱な学生、そして義母まさことの許されぬ愛、などなど。

性格や生き方が違いすぎているのも見所満載でした。

さらに軍服フェチの私は、
壱成くんの軍帽、軍服姿に、
ため息が出るほど見惚れてしまいました。

登場するたびに「あああーカッコイイ♡」

歩き方や姿勢も真っ直ぐ。
軍人は訓練されていますしね。
日本人たるもの、大日本帝国のため、
そういった精神も垣間見える佇まいでした。

それから、脱走した藤里多助(関東軍独立守備隊)を三郎が見つける場面。

満蒙領有に反対する日本人がいるなんて!という驚き。
そして本当に自分に殺されたいと思っている多助の心情。

その両方の色んな動揺が、
銃を持つ手と目に感じることができました。

結局殺さなかった三郎に、
「自分は青森の百姓の倅です。」
と、多助が三郎に自分のことを話すところも、
ほろっとしつつ、自分も青森出身なので、
このシーンを見れたことはとても嬉しかったです。

パナマ帽の似合うオシャレな間垣や
特高刑事の奥山も、小説通り怪しくて、
私の中ではこのお二人もピッタリでした。

あああー、1人1人語りたいくらい、
初日から自分も燃えあがる荒野でございました。

お金、権力、政治、戦争、
満州に夢を描いた昭和激動史、
様々な視点で観る満州国演義、
来年までまた小説を読み返しつつ
楽しみに待ちたいと思います。