ぼくはだれ〜取調室での攻防〜 多可町文化会館 ベルディーホール | 音楽・映画・スイーツをご提供致します。

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渡辺美里、岡村靖幸、佐野元春、大江千里、EPICで育ちました。

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昨年下北沢で観劇し再演を心待ちにしていました。

しかし場所が兵庫県多可郡多可町?
ん?訪れたことのない場所!

地方のホールやライブハウス、
徒歩圏内では無理な場所、
私も今まで数多く行ってきましたが
ベルディーホールもかなり不便…。

しかしその日私は新大阪にいたので、
バスで西脇市駅まで行き、
そこからまたバスで乗り継いで、
意外とすんなり会場に辿り着けました。

田んぼや山や用水路、
景色がゆっくり見えるバスの旅も良かったです。

前回下北沢では最前列で観たので
今回は後方から照明や全体を見通せる席へ。

小劇場とホールの違いは、
やはりテーブルと椅子の配置。
ステージも広いので、怒鳴り声や、
暴力的なシーンもかなりの迫力!

前回は奥田警部補に対して
私の壱成くんに何をするんだ!
と本気で怒りながら観ていた私ですが(笑)
今回の奥田警部補は更にパワーアップしていて(前回の役者さんとは違う方)
奥田警部補!野獣になってる!
ぬおー手強い、壱成くん負けるな!
その叩かれた椅子で叩き返せ!
などと心の中で再び本気で格闘しており…。

しかしその反面、
やすしくん役の松本匠さんの演技には癒されました。 
復讐するために人を殺しているんだけど
全く悪の雰囲気ではないんですね。
逆に殺(や)って殺(や)りました的な。
私はここで善と悪って何だろうと思わされました。


それから、このお芝居の中で
『相手の懐に入るのは相手を知ること』
『ブレずに信念を曲げない』

この台詞が心に響きました。

弁護士さんと壱成くんのやりとりでは
最初と最後の心変わりの差が、
もどかしいというか、
やりきれないというか、
壱成くんがそういう難しい感情を表現するのを、
似ていると言ったら失礼かもしれませんが
吉岡秀隆くんの演技の上手さと重ねてしまいました。

弁護士さんが取調室から出て行った時の照明の色も、真っ赤とか緑ではなく、
微妙な色の赤、微妙な色の緑、
色に黒が入ってるようなそんな色。
壱成くんの心の色を表現しているようでした。


あと松本勝さんと松本匠さんの関西弁は特に
多可町にいらした地元の皆さんは、
ググッと入り込みやすかったでしょうね。

そこにクールでカッコイイ渡辺裕之さん、
誠実で品のある佇まいの世良佑樹さん、
1番最初のシーンで現代の若者を描いているような谷口勇樹さん、
出演者が8名のみの男性でしたが
8人8様でそれぞれに感情移入して観てしまいました。

1人1人の台詞がしっかり心に響き、
時に観てるこちら側も本気で怒ったり
(私だけかもしれませんが)
ちょっと笑えるシーンもあったり。

なんだか1回だけの公演はもったない気がしています。
カーテンコールでも渡辺裕之さんが仰っていました。

壱成くんは「8月6日というこの日に
このお芝居を共有できて嬉しいです。」と。

1度の公演を全力で演じきった
皆さんの姿に拍手が鳴り止みませんでした。

地元の方々から役者の皆さんの首に
タオルがかけられ、花束贈呈。

こういうのなかなか都会では見られません。

とってもとっても感動しました。


初めて訪れた多可町、
地元のカフェや喫茶店や親切なおじさまや
私も色んな出会いがありました。
すぐ東京に戻らなければいけず、
短時間の滞在でしたが、
困ったことがあったら店に戻ってきてね、などと本当に親切にしていただきました。

地元のおじさまが仰ってましたが、
加藤登紀子さんも多可町の方々のお人柄が好きで、
ベルディーホールでコンサートをやられているそうです。

そんなベルディーホールも多可町も
とっても好きな場所になりました。

日本にもまだまだ知らない場所があります。
しかしこうした機会を与えて下さった壱成くん、『ぼくはだれ』に心から感謝です☆
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【ぼくはだれ』
作・演出:松本匠
キャスト:いしだ壱成/渡辺裕之/44北川/
松本勝/世良優樹/横関健悟/谷口勇樹/松本匠/