ヒデヨシ:とりあえずは、職探しからはじめるか?
ヒデナガ:兄者、早く仕事見つけてくれよ~。もう蓄えが無いよ。
来月の部屋代どうするんだよ~。
ヒデヨシ:…
さようなら
ヒデナガ:兄者は、久々に帰ってきたかたと思ったら、部屋にこもったきり出てこない。
ずいぶん、落ち込んでいる…
どうやら、この2、3ヶ月帰ってこなかったのには、いろいろと「わけ」があったようじゃ。
分かり易いところで、入社早々ではあったが、結構大変な状況に巻き込まれたらしい。
ま、ここまではありがちな話じゃな。
じゃが、そんなことはたいしたこと無かったようで、
落ち込みの本題は、もう少し脱線したところにある。
その大変な状況を一緒に乗り越えてきた人が、退社することになったらしい。
なんの予告も無く、別れの結果だけが告げられた。
まあそんなところ。
「一期一会」は、そんなものか・・・
わしは、だまって米でも研ぐことにした。時間が解決するじゃろう。
人材紹介の仕事とは…
ヒデヨシ:コイチロウ殿。
ヒデナガ:久しぶりじゃのう。兄者。何ヶ月ぶりじゃ?
ヒデヨシ:そうじゃのう。もう、4ヶ月になろうかい…
ヒデナガ:兄者が出て行ってから、わしがどれだけ心配したもんか…
ヒデヨシ:悪かった。これからは昔のように、2人で頑張っていこうや。
ヒデナガ:…
ヒデヨシ:もう、お分かりかと思うがのう、今のわしの仕事は、紹介所の仕事なんじゃ。
ヒデナガ:そうじゃのう。
ヒデヨシ:、この紹介所の仕事にのう、わしは命をかけるわけじゃな。
ヒデナガ:ふむふむ。
ヒデヨシ:この仕事はのう、自分ではどうにもならんところがある。
わしらの仕事は、求職者と企業の「縁」をたくさん作っていくわけじゃが、
いくら出会いを作ってものう、最終的にそれが「縁」となるかどうかは、
わしではどうにもならん。
求職者と企業次第なんじゃな。
ヒデナガ:そうじゃな。
決めるのは、当事者同士じゃ。
ヒデヨシ:そうじゃ、コイチロウ。所詮、わしは脇役。どうにもならんわけじゃ…