豊臣家の人々 -4ページ目

先輩について

ヒデヨシ:さみしい話じゃが。先輩が「ぬける」らしい。

      理由がよくわからん。

ヒデナガ:どんな人なんじゃ。

ヒデヨシ:わしにとってはな、心強い人じゃった。


      わしが、どぎまぎして、何もできんでおるとの、そっと一緒に仕事へ誘ってくれるような、

      そんな人じゃった。


      緊張しとったわしにとっては、ありがたい人じゃった。


ヒデナガ:理由は、ともかく、さみしい話じゃな。

      兄者、この間は

      出会いについての「一期一会」じゃったが、今度は、

      別れについての「一期一会」じゃな。


ヒデヨシ:そうじゃ、さみしい話なんじゃ…

縁結び

ヒデヨシ:縁結びは、「潤滑油」のようじゃ。

ヒデナガ:は?

ヒデヨシ:つまりじゃ、「接着剤」になってはダメというわけじゃ。

ヒデナガ:は?


ヒデヨシ:むりやり、引っ付けてもダメ、成田離婚を招くだけ。

      仲人がいる意味は、2人の話が進むように手助けするだけ、ということじゃ。

ヒデナガ:なるほどのう。少しわかったわ。


ヒデヨシ:実際にお見合いの「場」を想定してみろ、

      お互いに気持ちが高ぶったり、逆に緊張で萎縮してしまって、

      双方の心の奥底は、わからんじゃろうが。

ヒデナガ:なるほど、なるほど。


ヒデヨシ:お互いが、お見合いの「場」で自分の気持ちを存分に語り合うことが出来る。

      そんな「場」の提供が素晴らしいわけじゃ。


      双方が自分の気持ちを伝え合った上で、

      「あなたとは結婚できないわ!!」

      それなら仕方ない…


      じゃが、ようわからんのに、また曖昧な気持ちを残したままじゃったとしたら、

      さみしいのう…

想像しよう、そうしよう。

ヒデヨシ:思い込みはダメらしい。想像は良いらしい。

ヒデナガ:どういうことじゃ。


ヒデヨシ:うん。そうじゃのう。

      バランス感覚なんじゃろうが、

      例えばじゃ、打ち合わせ前に、書類(レジメ)を読む。

      イメージ(=想像)を掴む。

      打ち合わせに入る。

      レジメ発表者の意見を聞く。


      ここで、自分のイメージとの整合性をとる。

         ↓

      自分のイメージとの違いを確認する。


ヒデナガ:そりゃあ、普通のことじゃろう?

ヒデヨシ:ちがう。「イメージ」(=想像)が大切なんじゃ。

      これが、もし「思い込み」だとしたら、

      打ち合わせ時に整合性は取れない。

      整合性が取れないということは、相手の話を聞くことが出来ないことに通ずる。

      コミュニケーションが双方向にならない、ということじゃ。


ヒデナガ:ふんふん。なるほどのう。