看護師の意味のない給料比較 | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

若い看護師は、夜勤のできるので病院が欲しがります。入院設備のある病院は看護師数が決められています。つまり、夜勤のできる看護師がいないと、患者の入院加療ができないのです。だから、夜勤ができる看護師をほしがります。

 

看護師の数は多いので、新人の看護師が入ってきても、それを教育するだけの時間の余裕も、人材もいます。若い看護師を育てて、病院の中をまわしていくのです。

 

看護師が転職するのは、子供ができたりして夜勤が難しくなったときです。そのタイミングで夜勤のない病院やクリニックに転職しようとします。夫や子どもの問題があるので、夜勤を続けられる人は少なく、夜勤のないクリニックなどへの転職希望は多いのです。もちろん、年をとっての体力的な問題もあるのです。

 

希望者が多いので、看護師を常勤ではなく、非常勤でかなり安い給料で雇っているところが多いのです。夜勤のある病院と比べるとかなり給料は安くなると思います。

 

僕のようなクリニック経営者の場合、看護師をいくら増やしても、収入にはなにも変化がないことがわかっています。ですから、最小限の看護師しか雇いません。看護師の数をそろえないと入院させられない病院との大きな違いです。つまり、クリニックなどでは最小限の看護師しか雇わないので、看護業務を一から教える余裕はありません。望むのは即戦力です。すぐに仕事ができる即戦力の看護師をほしいのです。新人看護師は採用しても教育している余裕はないので、すぐに仕事をこなせるような人でないとまずいのです。

 

つまり、新人をクリニックで雇うことはまずありません。病院勤務で技術をある程度みにつけていないと、クリニックでは採用されないでしょう。

 

病院の勤務を長い事して、そこから同じ病院の外来にうつる人もいます。しかし、外来希望者がすごく多いので、たいていは一度退職してパート勤務になります。給料もその段階でかなり安くなります。つまり、高給を目指すのならば、病院で夜勤をするしかないのです。

 

新人で大病院勤務し技術を身に着け、夜勤ができなくなったら、その技術をウリにクリニックなどに勤務し、中核看護師になる。こういう変遷がほとんどでしょう。クリニックの中核看護師はけっこう高給がもらえます。一人しか雇われないのがほとんどですけど。