マイナ保険証利用率を増やすと、最大20万円あげるという通知が来た | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

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以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

厚労省から送られてきた今日の通知です。税金の無駄遣いだと思います。

 

このたび、マイナ保険証利用促進のための一時金の支給額を最大20万円(病院は最大40万円)に変更することといたしました。

2024年5月より「保険医療機関・薬局に対するマイナ保険証利用促進のための一時金制度」が始まっており、2023年10月の利用率を起点として、2024年5月~7月のいずれかのマイナ保険証利用人数の増加量に応じ、最大10万円(病院は20万円)を一時金として支給することとしておりました。

上記一時金について、マイナ保険証の高利用率の施設が増加しており、2024年5月時点で一時金の上限額である10万円(20万円)に達している施設も相当数あるところです。更なる利用促進の後押しのため、利用人数の増加に応じて、診療所・薬局の一時金の支給額を最大20万円(病院は最大40万円)に引き上げることといたしました。また、支給対象期間は、引き続き、2024年5月~7月となります。

詳細は厚生労働省ホームページをご確認ください。

 

 自分はお金のために診療してはいません。お金を上げるから、マイナ保険証の利用率を増やせということでしょう。自院がもうかるためには、マイナ保険証の利用率を増やせばいいということですが、現段階で非常に使い勝手が悪いマイナ保険証を患者に使わせたくはありません。患者にとってのメリットがほとんどなく、デメリットが多いからです。定額減税でも同じですが、お金を配る前に、その業務に追われる人たちのことも考えてください。自分だけお金がもらえればいいとは僕は思いません。それによって、苦しむ人がいるのならば、賛成できかねます。

 

ちなみに、当院のマイナ保険証利用率は1%です。ほとんどの人が利用していません。それでも使いたいという人にはマイナ保険証で受付しています。決して拒否もしていません。

 

マイナ保険証が便利で安心して使えるものになれば、いくらでも利用者は増えます。医療機関にお金をだすといわれても、「マイナ保険証がいいから使え」と患者にすすめようとは思いません。裏でお金もらってすすめるというのは、ステマ広告と同じじゃないでしょうか。ロクでもないものでも、売れればいいというね。

 

電車に乗るときは日々スイカを使っています。いちいち切符を買う手間が省けて、非常に便利です。もうかなりの年数を使っていますが、一度も使用トラブルはありません。このようなシステムを作ってもらえませんか。もちろん、スイカが嫌な人は、切符を購入することもできます。別の選択肢も残していて、乗客のことを考えています。さすが、民間の会社はやることに抜け目がありません。ひどいことをすれば、お客が離れてしまうからでしょう。その点、国は何をやっても客が逃げていかない独占企業です。使ってもらうサービスではなく、強制的なサービスができる珍しいところです。