ジャガー横田夫医師の、まっとうな答え | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

ひろゆき氏は医療の素人であり、わからないから、Xに投稿し、意見を求めたのであろう。「そんなことは絶対にありえない」かのような投稿をする医師がいるのが、自分の経験しかないダメ医師なのだろうと思う。

 

木下医師が言っているように、内分泌系に詳しい医師であるのならば、確認はあり得る話である。この医師が若い医師であれば、単なるスケベ心からもありえるが、70代半ばの医師にそんな気持ちがあるとは思えない。これが素人との違いである。

 

たとえば、聴診するときに、「聴診できてうれしい」と思うベテラン医師はいない。むしろ、患者に文句言われないだろうかと、びくびくして聴診をしていると思う。パンツの中を見るのに、すけべ心からみることもありえない。あくまでも、医学的理由で見ているのであろう。

 

ただ、そうした行為が世の中にどうとらえられるかは、考えて診察しなければならない。その配慮があまりにもなかったと批判されるべきであろう。

 

僕が聴診をしないというのは、まさしくその配慮からである。正しく診断するためには聴診は必須だと思う。しかし、そのことで、当院の悪い評判をたてられたらたまらないので、必要な聴診をやらないということである。本音を言えば、やらなくてもほとんど診断できるし、逆に聴診すると、診断確率下がると思っているから、やっていない。

 

学校検診が、病気を見逃してもいいんだという状況にどんどんなっている。診察をいいかげんにすることで見逃しだらけになるのだ。そのような見逃しだらけの検診のほうがいいというのであれば、そもそも学校検診など辞めたほうだいい。メリットあまりない。形だけの検診ならばやめましょう。それが僕の主張である。