風邪のときは、風邪薬を飲まないほうがいい | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

運転しているときに意識はなかった。

最初の報道はこうであるが、次の報道では風邪薬を飲んでいたに変わってしまった。

 

意識がなくなったというのであれば、運転手には責任がない病気なのかもしれない。ただし、風邪薬を飲んでいたとなると、単なる居眠り運転だろう。

 

ただ、ドライバーは風邪薬を飲んではならない。特に市販の風邪薬には、抗ヒスタミン剤という鼻汁を抑える強い薬が入っていることが多いからだ。たいてい眠気に襲われる。

 

多くの医者の場合には、いろいろな薬が混じっている総合感冒薬を使わずに、症状に応じてバラバラに処方する。このため、眠気がでないように、抗ヒスタミン剤を出さないことも可能である。運転手のドライバーとわかっているのであれば、まず出さないこととは思う。しかし、患者が自分の仕事を話すとも限らないので、うっかりだしてしまうこともありえる。

 

医者がだすロキソニンは、解熱鎮痛剤しか入っていない。医者は痛み止め、解熱剤として認識している。しかし、ロキソニンプレミアムなどになると、鎮静剤も入っている。このため、眠くなる。医者が思うようなロキソニンではないことは知っておく必要がある。のどが痛いので、ロキソニンプレミアムを飲みましたという人は、眠気に襲われる可能性もあるのだ。ロキソニン=鎮痛剤と思っている人は足元をすくわれる。