ピル副作用の詳細報告 | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

昨日のニュースより、詳細な情報がのっています。

発症時は、40代の女性で、脳静脈洞血栓症になり、右半身不随や失語症の障害を負ったようです。

 

薬を出したこと自体が悪いのではなく、血栓症発症のリスクを説明していなかったこと、それに血圧管理などの診察をしなかったことが、注意義務違反に問われたということです。

 

ピルを服用していたのは、避妊のためではなく、月経過多などの治療のためであったとも書いていますね。

 

薬をだすときには、常に異常がないかを確認する義務があります。それが「診察をしないで薬をだしてはいけない」というルールのあるゆえんですね。

 

今の時代、ネットでピルをだしているところも多く、血圧測定などは容易にはできません。それでも問診するなどして、注意深い観察は必要になるのです。特に高齢の人に対しては。

 

薬の副作用は避けられないかもしれませんが、副作用がでたことは早期に見抜かなければ、注意義務違反になるとの判例でしょう。