罰せられるのは高校生ではなく、酒をすすめた大人のはず | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

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以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

未成年者飲酒禁止法。

 

「未成年者に対して親権を行う者もしくは親権者に代わりてこれを監督する者未成年者の飲酒を知りたるときはこれを制止すべし」(未成年者飲酒禁止法第1条2項)

 

お酒をすすめた大人がいるのならば、まずはそちらを調べて刑罰をとうべき。高校生だけ処分されるのは、そもそも納得できない。普段お世話になっている人にお酒をすすめられて、断れる高校生がいるだろうか。その人の気分を害したら、バックアップをしてもらえなくなることだろう。

 

この事件が表面化したというのならば、まずお酒をすすめた大人を処分しない限りは、何度でも同じことを繰り返す。

 

大学生が飲酒している場合には、すごく厳しく処分される。大学生にとっては退学にもなりえるかもしれない。大学教授がすすめたら、まず退職処分だろう。

 

一口から三口ぐらいしか飲んでいないというのが本当であれば、嫌だけど断れなかったということだろう。何も好き好んでお酒を飲んだわけではない。そうなればこの高校生を罪に問うべきではない。お酒をすすめる行為をしている大人を不問にするなんて、とんでもない話である。