ウイルソン病 | 耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

ウイルソン病だという患者さんが受診してきました。

はて、どんな病気だっただろうか。

確か肝機能障害があって、神経障害がある病気だったはず。学生時代の知識なので、それぐらいしか覚えていない。

 

患者さんの主訴は咳。全身性疾患だと思うが、咳と何か関係があるのか。その時はわからず。

 

診察後、ネットで病気を検索。嚥下障害が起こる病気らしい。

 

咳がただの風邪という可能性もあるが、他の症状があまりにもなさすぎる。だとしたら、別の原因だろうと、診察が終わったあとに、思いついた。

 

一つは、嚥下障害からの誤嚥。そしてもう一つは、前かがみの姿勢からの逆流性食道炎による咳。

 

病気そのものの特徴をよく把握できていないと、どうしても診断があいまいになる。ネットで検索する時間がえられれば、正解にたどりつける可能性も高いのだが。

 

耳鼻科であまり見ないような病気は、どうしても対応が遅れてしまう。